インタビュー
» 2016年09月27日 06時00分 公開

“ISP最後発”ならではの戦法で――リニューアルした格安SIM「エキサイトモバイル」の狙いMVNOに聞く(3/3 ページ)

[田中聡,ITmedia]
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IIJと相談をしながら通信品質をコントロール

―― 200kbpsの低速時に利用できる「バースト転送」は、IIJmioと同様に、75KBまで高速で利用できるものでしょうか。

栗原氏 はい、そうです。弊社から公にすることは少ないのですが、(MVNEとして)IIJの設備を借りています。

―― 機能面でもIIJからノウハウを提供されていると。

栗原氏 そうですね。

―― 通信品質についても教えてください。回線の増強はどれぐらいのペースで行っていますか。

栗原氏 IIJさんとも相談はしつつですが、品質に関しては、最初から遅いとブランドイメージに関わってくるので、BB.exciteモバイルLTEのノウハウは生かしながら、同じぐらいの品質は保っていこうと。BBも遅いという評判はありませんでした(※BB.exciteモバイルLTEもMVNEはIIJとなっている)。回線の増強は定期的にというよりは、調子を見ながら行っています。

―― 3日間の通信制限は行っていますか?

栗原氏 高速で制限がなく、200kbpsの通信時のみ制限があります(3日で366MBを超えて通信をすると、速度を制限する場合がある)。MVNEの仕様に合わせました。

―― リニューアルに当たってMVNEを変えることは検討しなかったのでしょうか。

栗原氏 しなかったですね。(IIJは)品質に定評がありますので。

―― 格安SIMの世界はレッドオーシャンと呼ばれ、厳しい競争が繰り広げられていますが、その中でエキサイトモバイルの優位性をあらためて教えてください。

橋本氏 ISPの中だと(MVNOとしては)恐らく最後発の位置付けなので、競合他社と戦うというよりは、お客さまのニーズに気づいていないところを掘り起こしていきたいですね。楽天さんのようにノンターゲットで広くというよりは、真逆の形です。いろいろなところにあるニーズを拾っていき、お客さまに合わせた商品を作っていくという方向です。ビールでいうと、(地ビールメーカーの)ヤッホーブルーイングさんのようなポジションを狙っていきたいですね。

取材を終えて:選択肢の多さが魅力だが、一般層への訴求には課題も

 1GB刻みの従量制と、1GB〜50GBの定額制、そして最大5枚のSIM追加など、料金とSIM追加で多彩な選択肢を用意しているのが、エキサイトモバイルの強みだ。スマートフォンの利用スタイルはさまざまだが、これだけ選択肢があれば、多くのユーザーのニーズを拾うことができるだろう。くしくも大手キャリアが20GB/30GBの大容量プランの提供を始めたが、エキサイトモバイルの20GB/30GB定額プランの方がそれぞれ約1000円安い。

 一方で販路がオンラインのみ、端末のセット販売は実施していないなど、スマートフォンや格安SIMの初心者が契約しやすい環境が整っているとは言い難い。一般層にどれだけアプローチできるかが、腕の見せ所といえる。

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