今日から始めるモバイル決済

今日から始める「Apple Pay」生活(クレジットカード編)(1/3 ページ)

» 2017年04月27日 21時00分 公開
[房野麻子ITmedia]

 iPhoneをかざして電車の改札を抜けたり、買い物をしたりするテレビCMを見たことがあるだろうか。AppleがiPhoneやiPad向けに提供している電子ウォレット機能「Apple Pay」は、お店でiPhoneやApple Watchをかざして決済したり、Webサイトやアプリから簡単に買い物ができたりするサービスだ。

photo iPhoneやApple Watchで支払いができる「Apple Pay」

 少額であればクレジットカードでも手軽にサインレスで支払いができる今、iPhoneにクレジットカードを登録してApple Payを利用するメリットが本当にあるのだろうか。

 Apple Payを利用する大きなメリットの1つは、支払いの過程がよりスムーズになることだ。常に手元にあるiPhoneやApple Watchを決済端末にかざすだけで完了する。お財布を取り出してクレジットカードを店員に渡す必要がなく、サッと支払いが終えられる。

 もう1つの重要なメリットは安全性だ。クレジットカードをiPhoneに登録すると、クレジットカード番号とは異なる「デバイスアカウント番号」が発行される。

 Apple Payでの支払いはこの番号が利用されるため、クレジットカード番号はカードを持っている自分とカードを発行したクレジットカード会社しか知りえないことになる。

 他者が番号を知ることができるプラスチックのクレジットカードよりも安全性が高いというわけだ。しかも、Apple Payで支払いをする場合には、「エクスプレスカード」として登録できるSuicaを除き、指紋認証(Touch ID)やパスコードの入力が必要になる。Apple Payはスマートで安全性が高い支払い方法といえる。

 日本でApple Payのサービスが2016年10月25日に始まってから半年ほどが経過したが、これから使い始めたい人たちに向けて、あらためて利用方法を紹介したい。

 ここではApple Payの便利さをダイレクトに実感できる「リアル店舗での買い物」と改札の通過、つまり「Suicaの利用」について取り上げる。第1回はiPhoneにクレジットカードを登録し、リアル店舗でApple Payを使って買い物をする方法や設定について紹介しよう。

Apple Payで利用できるクレジットカード

 Apple Payを利用して店舗で買い物をするには、日本国内で販売された「iPhone 7/7 Plus」か「Apple Watch Series 2」が必要だ。海外で発売された端末とは異なり、国内向け端末にはおサイフケータイでおなじみの「FeliCa」が搭載されているためだ。

 まずはこれらの端末にクレジットカードを登録する。現状は全てのクレジットカードを登録できるわけではなく、非対応のカードもある。

 Apple Payに対応する主なクレジットカード会社は以下の通りだ。よく知られたクレジットカード会社にはおおむね対応しているが、対応と未対応が分からないものは、以下に紹介するカードの読み取り方法を試してみるのが手っ取り早い。

photo 日本の主なクレジットカード会社に対応。多くの銀行系クレジットカードにも対応している

 注意したいのが「VISAカード」だ。VISAカードは正確にいえば“VISAブランド”カードという意味で、VISAが自らクレジットカードを発行しているわけではない。VISAはあくまで決済システムを提供している「国際ブランド」で、クレディセゾンや三井住友カードといったクレジットカード会社(イシュア)がカードを発行し、国際ブランドのシステムを利用することで決済が実現している。クレジットカード右下のロゴマークは「決済システムにそのブランドを利用している」といった意味合いとなる。

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