ITmedia Mobile編集部で発掘された、思い出のケータイを振り返る連載。今回紹介するのは、au(KDDI・沖縄セルラー電話)の日立製作所製ケータイ「WIN W11H」です。
W11Hは、日本初の第3.5世代移動体通信サービス(3.5G)となった「CDMA2000 1X WIN(以降WIN)」に対応した最初のケータイです。
従来の「CDMA2000 1x」の通信速度は最大144Kbpsでしたが、WINでは通信方式に「CDMA2000 1x EV-DO Rel.0」を採用し、下り最大2.4Mbps(理論値)の高速データ通信が可能になりました。当時の小野寺正・KDDI社長(現会長)が「ブロードバンド携帯が誕生した」と語るほど飛躍的に高速化されました。
また同時に、データ定額制プラン「EZフラット」が携帯電話として初めて導入(PHSでは2003年4月にDDIポケットが導入)され、W11Hは同プランの初対応端末となりました。当時は「パケ死」という言葉が流行るほど高額なパケット代を請求されるユーザーが増えていたので、多くのユーザーの注目を集めました。
W11Hは、丸みを帯びたシンプルなデザインの2つ折り型端末です。着信通知用のライトは内蔵型になっていて、外装の内側からじわりと光るのが特徴。
また、miniSDスロットは内蔵せず、「ジャケット」と呼ばれるminiSDスロット付きのカバーが付属していて、必要に応じて着脱・交換できる面白い仕組みを採用していました。
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