変わったようで変わっていない? 懐かしの料金プランを振り返る(1/2 ページ)

» 2017年12月20日 06時00分 公開
[迎悟ITmedia]

 今からさかのぼること11年前の2006年。日本の携帯電話業界に大きな変化をもたらした制度がありました。今でこそ当たり前に利用されている「携帯電話番号ポータビリティ」(MNP)が始まった年でした。直近だと、MNPを利用した端末購入の際に「行き過ぎた割引があった」として、総務省がキャリアに対して2015年末から議論や指導を始めたことは記憶に新しいのではないでしょうか。

総務省「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の第5回会合

 乗り換える人ばかり安くなってずるい――こんなユーザーの不公平感と、他社からユーザーを奪えるMNPを魅力に思うキャリア各社の思惑との駆け引きは、実は10年前からありました。今回は、そんな「懐かし」のプランを振り返ってみます。

ライター:迎悟

キャリアショップも家電量販店も併売店も経験した元ケータイショップ店員。携帯電話が好き過ぎた結果、10年近く売り続けていましたが、今はライター業とWeb製作をやっています。

連載:元ベテラン店員が教える「そこんとこ」


端末代金と通信料を分割した料金プランの登場

 MNPは2006年の10月24日に始まりました

 MNPの開始以降、利用している電話番号をそのままに他の携帯電話事業者へ乗り換えが可能になり、ユーザーの奪い合いがスタートするのですが、それ以前は使っている電話番号を解約し、新規に契約をする「解約新規」がユーザーを増やす方法でした。乗り換えを行うユーザーを優遇するのと同等に、解約新規で最新機種へ買い替えるのが安くなる仕組みになっていました。

 当時も現在と同様に、解約新規より機種変更の方が本体代金が高く、機種変更がお買い得とは言えませんでした。そして、乗り換えや新規契約を優遇する割引の資本は「同じ機種を長く使っているユーザーの利用料」で賄っているといわれ、長期利用をするユーザーからは不満の声が上がっていました。

 そこで登場したのが「端末代金と通信料を分離した料金プラン」(以下、分離プラン)です。

 NTTドコモは「バリューコース」、auは「シンプルコース」、参入したばかりのソフトバンク(当時はまだボーダフォンブランド)が打ち出した「スーパーボーナス」が分離プランに当たります。これらは、従来よりも料金プランが安い代わりに、端末代金は高く、分割での購入を促す仕組みでした。

NTTドコモのバリューコース(スライドは当時のもの)

 高い本体代金を設定することで、新規や乗り換えで1円や0円といった販売を難しくするのが狙いの1つです。そして同じ機種を長く使うほど、今までよりも安い月額料金で利用できるためお得になる――というのが、端末代金と通信料を分離したプランの売りでした。解約新規で買い替えるユーザーと長期利用をするユーザーの公平性を保つ新しいプランとして、大きく注目を集めたのです。

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