2017年のスマホカメラトレンド:デュアルカメラが増え、自撮り文化の違いが明確に(1/2 ページ)

» 2017年12月26日 11時28分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 一時期のようにグングンよくなるっていうフェーズはすぎて落ち着いてきたけど、2年たって買い換えたら、カメラがよくなっていてびっくりしたー、と感じるくらいの進化になっている昨今のスマホカメラであるが、見ているといろいろ面白い。

 例えば、ちょっと前までは「1600万画素だ」「2000万画素だ」と言っていたのですよ。サムスン電子の「Galaxy S6」は1600万画素だったし、高画素数化を引っ張っていたソニーモバイルのXperiaは2015年には2300万画素に上がった。

 それが2017年になってよくよく見ると、目立った端末のカメラの画素数は軒並み「1200万画素」。落ちているのである。サムスンのGalaxyもS7 edgeから1200万画素になっているし、Appleはここ数年1200万画素だし、HuaweiもMotorolaもそうだし、ASUSは1300万画素だけどまあほぼ同じクラス。

 長年デジタルカメラを見ているけど、ある時期で画素数の増加が踊り場に達する現象は見るけど、一気に下げてくるってのはなかなかない。その分画質が落ちたって話は全く聞かないわけで、それでよかったのである。

 かつてはカメラが2300万画素だったXperiaでも、2017年の主力モデル(Xperia XZsやXperia XZ1など)は1920万画素にちょっと落としているくらい。画素数で競争する時代は終わった、ということをまざまざと見せつけられた格好だ。大事なのはそこじゃないってことである。

スマホカメラ 1920万画素カメラを搭載する「Xperia XZ1」

 今、主力モデルのカメラ画素数が2000万画素クラスなのって、ソニーモバイルとシャープと富士通くらいなんじゃなかろうか……全部日本メーカーじゃん。

2017年の3大トレンドは大ざっぱにこんな感じ

 画素数以外のどこで勝負するか。

 スマホのカメラ的には、画素数より、暗所に強い、手ブレに強い、速い、人物撮影に強いっていうより、実用的なところで勝負する時代になっているのである。

 画素数を抑えればその分1画素あたりのサイズが大きくなって暗所に強くなる。

 光学式手ブレ補正を内蔵すれば暗所でも手ブレしづらくなるし、アバウトに撮影しても手ブレしづらくなる。1200万画素で手ブレ補正付。それは大事。

 さらに加わった勝負ポイントは3つ。1つ目は「デュアルカメラ」化。2つ目は「ビューティーモード」。3つ目は「インカメラ」。

背面のデュアルカメラ化は何をもたらすか

 2016年にAppleやHuaweiがデュアルカメラを搭載したことで、にわかに脚光を浴び、2017年にはさらにサムスン、Motorola、ASUSなどのハイエンド機が続々とデュアルカメラ化してきた。

 2017年のカメラトレンドの筆頭はこれでしょう。

 ただ、デュアルカメラの2つ目のカメラをどうするかはメーカーによって違う。ここが面白い。

 1つは、2つ目のカメラを望遠レンズにするパターン。Appleとサムスンがそれ。

スマホカメラ iPhoneは「7 Plus」「8 Plus」「X」で望遠カメラを別途搭載。写真は「iPhone X」

 スマートフォンのメインカメラは広角レンズを搭載しており、撮れる絵が限られている。人を撮るときも望遠気味の方がきれいに撮れるし、カメラを使い慣れている人には「標準レンズ」と呼ばれる画角が使えるのはうれしい。

 ポートレートをきれいに撮るなら、ちょっと望遠気味の方がいいのだ。背景がすっきりするし、顔や身体も遠近があまり付かないきれいに撮れる。

 もう1つ、2つのカメラを同時に使うことで、カメラの数cmの位置のずれを利用して被写体の遠近を判断し、背景をぼかす機能である(iPhoneでいうポートレート、サムスンでいうライブフォーカス)。

 これは使い出があって楽しい機能だ。

スマホカメラ 「Galaxy Note8」のライブフォーカスで撮影

 続いて、2つ目のカメラを超広角レンズにするパターン。さっきの真逆。Motorolaの「Moto X4」やASUSの「ZenFone 4(MaxやPro)」がこれ。

 望遠カメラを搭載してポートレートを撮ろう、がカメラ的な発想であるのに対し、こちらはスマホ的な発想。1つを超広角レンズにすることで、その場の雰囲気や様子を1枚にピシッと記録できる。日常を記録したい人にいいし、たぶん、多くのお友達に囲まれられたリア充な方々にもいい。

 3つ目のパターンは、同じレンズだけど特性の異なるカメラを搭載したHuawei。これはなかなか思いついてもできないでしょう。

スマホカメラ HuaweiはP9から、RGBセンサーとモノクロセンサーのデュアルカメラをフラグシップ機に搭載している。写真は「HUAWEI Mate 10 Pro」

 1つを2000万画素のモノクロカメラにし、これをメインカメラの解像感を上げることにも、背景ぼかし機能にも使い、さらにモノクロカメラだけでモノクロ写真を撮ると絶品というちょっとマニアックな構成。

スマホカメラ Mate10 Proのモノクロ+ワイドアパーチャで

 超広角や望遠という分かりやすいアピールはないけれども、総合的な画質がよいので、かなり評判がいいわけである。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月12日 更新
  1. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」は何が違う? 3万円の価格差をスペックから検証する (2026年03月10日)
  2. 「iPad Air(M4)」実機レビュー 「もうProじゃなくてもいい」と思えた性能、だからこそ欲しかったFace ID (2026年03月09日)
  3. 「iPhone 17e」を試して分かった“16eからの進化” ストレージ倍増と実質値下げで「10万円以下の決定版」に (2026年03月09日)
  4. 自分で修理できるスマホ「Fairphone(6th Gen.)」を見てきた わずか10分で画面交換、2033年まで長期サポート (2026年03月10日)
  5. 携帯キャリアの通信9サービス、総合満足度はpovoがトップ サブブランド勢が好調 MMDが調査 (2026年03月10日)
  6. 庵野秀明、GACKT、ひろゆき、ドワンゴ川上らが集結 “カメラのいらないテレビ電話”をうたう新サービス「POPOPO」18日に発表へ (2026年03月11日)
  7. 60ms未満の音声遅延速度で端末をワイヤレス化「UGREEN USBオーディオトランスミッター」が30%オフの2309円に (2026年03月09日)
  8. キーボード付きスマホ「Titan 2 Elite」がUnihertzから登場 実機に触れて分かった“絶妙なサイズ感” (2026年03月09日)
  9. Qualcommのウェアラブル新チップが「Elite」を冠する理由 最新モデム「X105」は衛星通信100Mbpsへ (2026年03月11日)
  10. 【無印良品】ウエストポーチもになる「スリングバッグ」が3990円に値下げ中 植物由来の原料を使用 (2026年03月11日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年