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インタビュー
» 2018年03月19日 06時30分 公開

モバイル決済の裏側を聞く:ビックカメラが「ビットコイン」決済を導入した理由 (2/3)

[井上翔,ITmedia]

試験導入をしたら「予想外」の事態?

―― 試験導入後、想定通りに利用されたのでしょうか。

広報担当 いや、そうでもありません。

 当初、ビットコイン決済は免税客中心で、日本人は多くても半分ぐらいの比率だろうと想定していました。しかし、実際はビットコイン決済を利用するお客さまの大半が日本人となりました。

 理由はいろいろ想定できます。

 1つは訪日客が「日本円」をしっかり用意していることです。私たちが海外旅行に行く際に、現地の通貨を用意して行こうと考えるのと同じことです。

 そもそも、訪日客は日本でビットコイン決済が使える(店がある)と思っていません。たまたまビットコインの残高があって、たまたまビックカメラで買い物をして、たまたまレジで「Bitcoin」の文字を見かけて使えることを知って、「じゃあ使ってみよう」ということにはなっても、「ビットコインを用意したから使わせて!」というのはちょっと難しかったのかもしれません。

 あとは、4月7日の試験導入時に多くの国内メディアに取り上げていただいたこともあると思います。ニュースを見た人が「ちょっと試しに使ってみようかな」と来店されたのだと思います。

 当時、ビットコインの相場はどんどん上がっていました。そのことと、簡単に使えることが相まって、リピーター的にビットコイン決済を利用するお客さまが増えていったのです。

 この結果を踏まえ、「免税客比率の高くない店舗でもビットコイン決済のニーズがあるのでは?」と考え、7月にビットコインの導入店舗を数回に分けて追加し、同月末までに全店で使えるようにしました。

決済画面 ビットコイン利用客は、スマートフォンのウォレットアプリでQRコードを読み取って決済する

グループ店舗でも一部導入

―― 今は(子会社の)ソフマップやコジマにもビットコイン決済を導入していますよね。

広報担当 ソフマップは5店舗、コジマは7店舗で導入しています。前者は全て東京・秋葉原にある店舗で、後者は(栃木県の)宇都宮本店と都内3店舗、神奈川県1店舗と沖縄県2店舗という内訳です。

―― ということは、沖縄県内のコジマは導入率100%ということになりますね(筆者注:沖縄県内のコジマは那覇市と北中城村に各1店舗ずつの計2店舗)。何か理由があるのですか。

広報担当 問い合わせが多かったからです。導入店舗を拡大すると決めた際に、真っ先に反応したのも沖縄の2店舗でした。

―― 沖縄にはビットコインの保有者が多いのでしょうか。

広報担当 そこまでの分析はできていませんが、全国で(ビットコイン決済に対する)潜在需要があることの現れだと思います。

―― ソフマップとコジマの全店舗展開は予定していないのですか。

広報担当 現在はありません。大規模店と、お客さまの要望が特に多い店舗に導入して様子を様子を見ているところです。

 当社(ビックカメラ)に話を戻すと、全店舗導入が完了した後、12月に店舗での決済限度額を10万円から30万円に引き上げて、ビックカメラ.com(Web通販)でも10万円までビットコイン決済を使えるようにしました。

ビックマップでも使える ソフマップでは東京・秋葉原にある5店舗(総称:ソフマップAKIBA)にビットコイン決済を導入

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