デュアルカメラのスマートフォンはもう当たり前だけど、新しい「ZenFone 5」は“超広角系”。これがポイント。
今までレビューしてきたデュアルカメラを持つハイエンドスマホ(iPhone XとかGalaxy S9+とか)は、セカンド(サブ)カメラを「望遠」としていたのに対し、ZenFone 5はセカンドカメラを「超広角」にしているのだ。
これが面白い。
見た目は「そこまでiPhone Xに似せなくても……」と思っちゃうけれど、カメラに関しては違うアプローチで面白いのである。超広角を楽しみたい人は要注目。
もう1つ、「AI」を使ったシーン分析機能も興味深い。
この2つを中心に、ZenFone 5のカメラ機能をチェックしてみよう。
Zenfone 5の縦に並んだ2つのアウトカメラ。上が「サブ」で、下が「メイン」となっている。
順番は前後するが、先にサブカメラを見ていく。35mmフィルム換算で12mm相当の超広角カメラである。センサーは800万画素で、レンズの明るさはF2.2。
12mm相当ってとても広角である。
メインカメラは2.55分の1インチの1200万画素センサー。これはGalaxy S9+のサブ(広角)カメラと同じセンサーサイズ。レンズはF1.8。写りはちょっと広角寄り。
まあ「広角系デュアルカメラ」と思って良いかも。
では、いつものガスタンクで超広角撮り比べだ。
メインカメラの方は、やっぱり普通のスマホよりちょっと広角。35mmフィルム換算で25mmくらい。色はこってり系でコントラストも強め。ちなみにISO感度は25が標準感度らしい。
一方、サブカメラはとても広角なのが分かる。ちょっとダイナミックレンジが狭いのか、ガスタンクのハイライト部が白飛びしている。
カメラのレンズは、広角になるほどに周辺部がたる型にゆがみやすい。一般的なカメラでは、設計の工夫でゆがまないようにしたり、あるいはデジタル処理でゆがみを補正するものだが、この機種は、そういったゆがみ補正せずにそのまま楽しむ設計となっている。
「GoPro」などのアクションカムがゆがみ補正をしていない感じだから、最近はその方が違和感を覚えないのかも。
2つのレンズの使い分けは簡単。カメラアプリの「三角(山を表している模様)」アイコンをタップすれば切り替えられる。
メインカメラの方が画質面で画素数(解像度)のみならずディテールの描写も階調も上なのだが、周辺部のゆがみが出ても構わないなら超広角カメラもけっこう使える画質。
普段はメインカメラで撮りつつ、「特に広く撮りたい」「室内で広い範囲を撮りたい」といった超広角ならではの遠近を楽しみたいときは、サブカメラで撮ると良い。
こんな感じに。
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