徹底的に撮り比べ！ 夏の5大カメラスマホ十番勝負（後編）：荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ（3/3 ページ）

[荻窪圭，ITmedia]

シーン別対決その10：夜景

　最後は夜景。

　これはもうオートモードで素直に撮ったので、P20 Proは自動的に夜景と判断されて4秒かけて撮っております。Xperia XZ2 Premiumは超高感度モードに切り替わらなかったのでそのまま撮影。

　iPhone Xだけ空がまだちょっと明るいのは、諸般の事情で（というかわたしのミスなんだが）15分ほど撮影時刻が早くなってしまったため。ちょっと割り引いてみてやってください。

iPhone X

Galaxy S9+

P20 Pro

U12+の夜景

Xperia XZ2 Premium

　P20 Proはさすがの「連写＋合成」技で、ダイナミックレンジが広くて白飛びもしていない。他機種はどれも似た感じで、違いは微妙。

　Galaxy S9+は暗いと絞りがF1.5に切り替わるので、その分感度を上げなくても済むわけだが、今回の写真を見る限り、一番感度が上がっていると思われるXperia XZ2 Premiumでもノイズがあまり気にならない良い写りを見せてくれているわけで、このくらいの夜景ならもう十分かな、という気はする。

まとめ：順位はつけないけれども

　以上。

　いろんなシーンを撮ってみたけれど、やはり得手、不得手はある。

　全体として得手、不得手が少なかったのはナチュラル派のU12+。他の端末と比べると地味に見えることもあるが、その分失敗も少ない。後からレタッチしたりフィルタをかけたりするには地味目な方がいいこともあるわけで、「素材性が高い」と言えたりもする。

　逆に印象的な絵を出す分、やり過ぎることもあるのがP20 Pro。でも、失敗を怖れて大人しくなるよりは、もっとAIを賢くして「派手で見栄えのする写真」を追求しつつ、どんなシーンでもヒットするように進化していくべきかと思う。トリプルカメラのおかげで広角カメラでも背景ぼかしをコントロールできるのは良い。次は、インカメラのデュアル化ですな。

　iPhone Xは通常進行というか、基本的に写りはしっかりしているけれど、他の端末と違うのは、顔を見つけたときの処理。以前からもうちょっと顔を明るめに処理してくれてもいいのに、という気はしている。でも相変わらずの安定感で良い。

　Galaxy S9+も安定感が高い。どんどん安心して使えるカメラになっている。顔を検出したら、2段階絞りをF1.5に切り替えてもいいんじゃないかとは思うけれど……。

　Xperia XZ2 Premiumは基本性能はめちゃ高いので、もっと高みを目指してほしいというか何というか。とりあえず、背景ぼかし機能（とモノクロ撮影機能）待ちかな。今回、「Xperia XZ2」も得意とする動体撮影シーンや動画の作例がなかったのは申し訳なかったかな、とは思う。

　なお、個々の端末独自の個性的な撮影機能や操作性なんかの細かい話は、それぞれの個別レビュー記事を読んでもらえたらありがたい。

（モデル：伊東あんず（アミティープロモーション所属））