開発陣に聞く「Xperia XZ3」 有機ELの画質や焼き付き対策、6型ノッチなしの理由(3/3 ページ)

» 2018年12月24日 06時00分 公開
[田中聡ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

デュアルカメラはなぜ非搭載?

 スペックで気になるのは、Xperia XZ2 Premiumで念願のデュアルカメラを背面に搭載したものの、Xperia XZ3では再びシングルカメラに戻ってしまったこと。矢部氏はその理由について「カメラの数は手段でしかありません。多い方ができることは増えますが、サイズに与える影響もあります」と話す。「ボケの効果や(XZ2 Premiumの合成処理による)暗所撮影は、とがったユースケースだと思います。単眼カメラでも、ソフト処理を加えることで満足できる体験を提供できます」(同氏)

 一方で画質はXperia XZ2から改良しているという。「曇り空や植物が多いシーンは、カメラの世界では露光が難しいといわれています。例えば曇り空を背景にした東京タワーを撮る場合、空が明るいか白いのかを判断できず、引きずられて暗くなり、東京タワーが真っ暗に写ってしまうことがあります。植物も緑色なのか暗いのかを判断できず、すごく明るく写ってしまうことがあります。XZ3ではそこをディープラーニングで改善しています」(矢部氏)

カラーは「内包する光」を表現

 Xperia XZ3の本体カラーは、ブラック、ホワイトシルバー、フォレストグリーン、ボルドーレッドの4色。カラーのテーマは「Inclusion of light(内包する光)」。蒸着層、カラーリングの層、高輝度層など複数の層を重ねることで、深みや奥行き感を出せるようにした。

Xperia XZ3 左からブラック、ホワイトシルバー、フォレストグリーン、ボルドーレッド
Xperia XZ3 デザイナーの界若葉氏

 デザイナーの界若葉氏は、「部屋の中の照明で見る色と屋外で色の変化が見られます。強い光が差し込むと、奥から反射で発色が良くなり、暗いところだと深みのある色になります」と特徴を話す。「ハイエンド機種なのでそれなりの輝度感が必要ですが、あまりにピカピカすぎるとうるさくなってしまいます」と同氏。使うシーンに合わせて表情を変化させることに重きを置いた。

 また、Xperia XZ3では黒色が引き締まって見える有機ELを採用したことで、コンテンツへの没入感が高まるよう、フロントの上下はどのカラーも黒くした。ボルドーレッドはXperiaでは珍しい色だが、海外でも好評だそうで、「刷新感を出せました」と界氏。


 シリーズ初の有機ELを搭載したことで、新たなフェーズに投入したXperia。一方で有機EL、縦長の大画面、曲面ディスプレイは他社も導入しており、ソニーモバイルらしさを出すにはもう一歩必要とも感じる。複眼カメラの行方やPremiumとの差別化も気になるところ。今後の進化を注視したい。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月22日 更新
  1. 「iPhone 18」シリーズうわさまとめ 秋にPro、来春に無印登場か 「さらなる値上げ」の可能性も考える (2026年08月19日)
  2. 「弊社のモバイルバッテリーが河川等に投棄されている」――運営元が警察および関係各所と連携 (2026年08月19日)
  3. 服の中に風を送る「腰掛けファン」はハンディファンと何が違う? メリットと購入前に知るべき注意点 (2026年08月18日)
  4. 清水寺の「5Gが入らない」をどう解決した? ソフトバンクが挑んだ景観保護とアンテナ設置の裏側 (2026年08月20日)
  5. ソニー、Xperia新モデルを予告 8月25日11時に発表 YouTubeで世界同時配信 (2026年08月21日)
  6. Pixel 11シリーズ実機レビュー:「薄型化の無印」と「背面が光るPro」、Gemini連動の新機能で何が変わったか (2026年08月20日)
  7. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  8. 最大24万強マイル還元のチャンス 新「ANAアメックス」誕生、日常決済で“旅が近づく”特典強化の中身 (2026年08月21日)
  9. きょう発売の「Pixel 11」、結局は何が進化点? Geminiの進化にも注目 (2026年08月20日)
  10. 「新喜皮革」のコードバンを使用したApple Watch用バンド登場 約2万円 (2026年08月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー