コード決済やおサイフケータイ、Apple Payを使う「Pay」サービスは、何らかの方法で残高を積み立てる「プリペイド」タイプのサービスと、実際の決済は別の支払い方法で行う「支払い連携」タイプのサービスに二分されます。プリペイドを基本とするサービスでも、残高不足時に備えて支払い連携も利用できる場合があります。
プリペイド残高の積み立て(チャージ)や支払い連携の方法としては「カード払い」と「口座振替」が主……なのですが、利用・登録できるカードや銀行が限られていることが大きな問題です。
カードでのチャージ・連携については、どの「Pay」もJCBブランドのカードに対応していません(※)。JCBブランドのカードしか持っていない場合は、別ブランドのカード(主にVisaカードまたはMastercardで、一部American Expressカードにも対応)を用意する必要があります。
NTTドコモの「d払い」は支払い連携タイプで、ドコモ電話料金との合算払い(ドコモ契約者のみ)またはクレジットカード払いを選択できるのですが、JCBブランドのカードで電話料金を支払っている場合を除き、JCBブランドのカード払いには対応しません。
【訂正:2月18日7時30分】初出時、d払いの電話料金合算払いの際に、電話料金支払いにJCBブランドのカードを使った場合に合算払いを利用できない旨を記載していましたが、現在は利用できるようになったため、文章と画像の説明を変更しました。おわびして訂正いたします
※ 決済を処理するカード会社が直接処理できるJCBカードに限って利用できるようにしているケースもあります(例:PayPayにおけるJCBブランドの「Yahoo!JAPANカード」、楽天PayにおけるJCBブランドの「楽天カード」)
口座振替でのチャージ・連携については対応金融機関が“決め打ち”です。例えば「Origami Pay」は14の金融機関に対応していますが、都市銀行では「みずほ銀行」と「三井住友銀行」にのみ対応しています。
当該の「Pay」で使える金融機関の口座を持っていない場合は、改めて作成する必要があるので注意が必要です。
プリペイドと支払い連携の両方に対応している「Pay」では、残高不足時の挙動にも注意が必要です。サービスによって以下の通り挙動が異なります。
自分の使う「Pay」がどれに当てはまるのか、しっかりチェックしておきましょう。
メルペイのように、非接触決済を用いる「Pay」にも注意点があります。
非接触決済の「Pay」は、NTTドコモの「iD(アイディー)」とジェーシービーの「QUICPay+(クイックペイプラス)」を使うものに二分されますが、主に、以下の店舗(加盟店)で利用できません。
なぜ使えないのかというと、非接触決済の「Pay」はオンライン(サーバ)に残高を置くプリペイドカード扱いで決済時に残高照会と引き落としのための通信が必須だからです。非接触決済の「Pay」を上記の店舗で使うと、エラーが出て決済できません。
特に、一番身近な店舗になりうる自動販売機で使えないのは残念です……。上記の店舗では、面倒でも代替の決済手段(現金やクレジットタイプのiD/QUICPayを含む)を用意しましょう。
このように、乱立する「Pay」にはいろいろと注意点がありますが、弱点を知っていればこそ、その強みを存分に生かせます。
自分の生活環境に合わせて、よりおトクになる「Pay」を探してみましょう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.