バッテリーだけじゃない、新「ZenFone Max」の進化 「Zen SIM」の狙いは?:SIMロックフリースマホメーカーに聞く(2/3 ページ)

» 2019年04月02日 06時00分 公開
[石野純也,ITmedia]

Max ProとMaxのすみ分けは?

―― 確かにこの価格差なら、より高機能なProを選びたくなります。ZenFone Max(M2)はどうしていくおつもりですか。

阿部氏 これは恐らく弊社だけではないと思いますが、安い方は時間がたつと浮上してくる傾向があります。ZenFone Max Pro(M2)は、写真などで見ても見た目がいいことが分かります。一方で、ZenFone Max(M2)はパワーアップしているものの、今までのモデルと比べて極端に違うかというと、そうではありません。こういう商品は、実際にお店に出てきたときに上ってくると思います。

ASUS ZenFone Max(M2)(右)とZenFone Max Pro(M2)(左)の背面。Proの方が高級感のある仕上げだ

リー氏 狙い通りといえば狙い通りですが、想定外のこともありました。反響が意外なほどよかったんです。

―― 意外なほど(笑)。ちょっと過小評価しすぎでは。

リー氏 もちろん、期待感はありましたが、それを上回っている感触です。

―― それは、なぜだとお考えですか。

阿部 1つには、発表会での露出が効いたことがあると思っています。先ほど申し上げた通り、今まではナンバリングモデルやとがったモデルを出すときにしか、発表会をやっていませんでした。それ以外はプレスリリースを出しておしまいということも多かったと思います。ナンバリングモデルほど大々的にやったわけではありませんが、露出をしっかりしたことの効果は出たと思います。

テン氏 製品の発表時期もあると思っています。この2つの製品を出したことで、1万円台から12万円台のものまで、きっちりそろったので、エンドユーザーが自分に合ったセグメントのものを選べるようになったのは大きいですね。

―― フルラインアップの端末がそろったのはいいのですが、一方で台湾の本社では、ハイエンドに注力するという方針が出ています。今後、Maxシリーズは継続していけるのでしょうか。

リー氏 いち社員として受け取っているメッセージは同じで、ハイエンドに注力していく方針は浸透しています。ただ、われわれ(ASUS JAPAN)は、Maxシリーズが今後も出てくることは期待していますし、要望も上げています。

阿部氏 今後がどうなるかは特に決まっていませんが、Maxも世界的に展開しているシリーズです。ハイエンドに注力といっても、どこまでをハイエンドというのかもあると思います。国によっては、Snapdragon 660でも十分ハイエンドに入ることもありますからね。

テン氏 まずは、5月16日の(ZenFone 6が出ると思われる)発表を楽しみにしていてください。

バッテリーだけじゃない、カメラも進化

ASUS システムビジネス事業部 テクニカルプロダクトマネージャーの阿部直人

―― 次に、それぞれの端末のことをもう少し伺いますが、今回はカメラも強化したのも特徴だと思います。

阿部氏 今までは、五角形のグラフを書くと、バッテリーのところだけが突出して伸びている感じでしたが、今回はAIカメラも搭載できました。今までのMaxシリーズと比べると、何も考えずにキレイな写真が撮れます。

リー氏 Proに関しては、ソニー製のセンサーも使っています。

―― やはりソニー製は引きが強いのですか。

阿部氏 センサーだと圧倒的なシェアですし、差別化を図れるところだと考えています。単純な話ですが、Proの方が画素数も小さい。センサーの名前をいわないと、何で画素数が小さいのとなってしまうところもあります。また、ZenFone Max(M2)は深度測定用のカメラが200万画素ですが、ZenFone Max Pro(M2)は500万画素という違いもあります。

―― 深度測定用のカメラは深度を取るだけで、実際の画像を生成する際には使っていないですよね。ここの画素数の違いには、どういう意味があるのでしょうか。

阿部氏 理論的には、ボカシの処理の速度が上がります。解像度が上がるぶんだけ、深度を取得しやすくなるからです。体感できるレベルかどうかはなかなか難しいところではありますが、内部理論でいうとそんな感じになります。

ASUS カメラは深度測定用を含むデュアルに(写真はZenFone Max(M2))

―― どちらも大容量バッテリーを搭載している割には薄いのですが、これはなぜでしょうか。

テン氏 バッテリー技術の進化があり、物理的にバッテリーが小さくなっていることがあります。基板の配置なども工夫しています。

阿部氏 例えば、ProはWi-Fiが、IEEE 802.11b/g/nだけで、acは入っていません。acを入れると、その分アンテナのスペースを取られてしまうからです。それぞれの機能に優先順位を設定して、そのぶん大きなバッテリーを入れているという側面もあります。

―― ユーザーが気付きにくい部分でのトレードオフがあるということですね。確かにWi-Fiの規格よりバッテリーを取る人にはその方がよさそうです。

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