バッテリーだけじゃない、新「ZenFone Max」の進化 「Zen SIM」の狙いは?:SIMロックフリースマホメーカーに聞く(1/3 ページ)

» 2019年04月02日 06時00分 公開
[石野純也,ITmedia]

 ASUS JAPANが、3月15日に「ZenFone Max(M2)」と「ZenFone Max Pro(M2)」の2機種を発売した。どちらも、Maxシリーズになり、大容量バッテリーが特徴だ。ZenFone Max(M2)は4000mAh、ZenFone Max Pro(M2)は5000mAhと、一般的なスマートフォンよりもバッテリーが大きい。ただし、バッテリーを積んでそのまま大きくなったわけではなく、サイズはあくまで通常のミドルレンジモデルと同程度に抑えている。

ASUS 「ZenFone Max(M2)」(左)と「ZenFone Max Pro(M2)」(右)

 これまでのZenFone Maxシリーズは、どちらかというとZenFoneの派生モデルという位置付けで、「ZenFone 3 Max」や「ZenFone 4 Max」といった形で、ナンバリングの後に大容量バッテリーを示す「Max」が付けられていた。ASUSは、このブランド戦略を変更。2018年に発売された「ZenFone Max(M1)」からは、Maxがナンバリングモデルから独立し、「M1」「M2」のようにシーズンごとの番号が付けられるようになった。

 さらに、ASUSはこれら2機種に合わせ、「ASUS Store Akasaka」および直販サイトで契約できる「Zen SIM」のサービスを開始した。Zen SIMは、IIJmioの回線を再販する形のパッケージ。料金プランなどはIIJmioと同じだが、端末購入から回線契約までをワンストップで行えるのがユーザーにとってのメリットになる。

 この新機種、新サービスの登場に合わせ、ASUS JAPANのメンバーに、それぞれの狙いを聞いた。インタビューに答えたのは、ASUS JAPANのシステムビジネス事業部 プロダクトマネージャーのレイレン・リー氏、同部 テクニカルプロダクトマネージャーの阿部直人氏、システムマーケティング部部長のシンシア・テン氏の3人。

今風のデザインになった「M2」

ASUS システムマーケティング部部長のシンシア・テン氏

―― これまで、ZenFone Maxだけを扱った発表会はなかったと記憶しています。なぜ今、この2機種を前面に出してきたのでしょうか。

テン氏 確かに弊社は、「ROG Phone」や「ZenFone 5」「ZenFone AR」など、特徴のある製品を出すときに発表会を行ってきました。それは事実です。ただ、タイミングは非常に大事で、(発表会が実施された)3月8日は、日本で新生活が始まる時期です。タイミング的に需要があったというのが大きいですね。2018年に発表したROG Phoneはとがった製品で、ZenFone 5も2018年5月なので、このタイミングでしっかりミドルレンジの新製品を発表しようとしたとき、ZenFone Maxのポジショニングがそこに合っていたということです。

阿部氏 これまでのMaxシリーズは、どちらかというとバッテリーだけが突出していたイメージで、それ以外は「あー」という感じで流してしまうほど普通のスペックでしたが、今回(M1、M2と名称変更してから)はそれが変わっています。

リー氏 Proと無印の2つがあり、Proにはいろいろな機能が備わっていてすみ分けができています。また、ZenFone Max(M2)に関しては、2万円台でありながら、CPUは初めてSnapdragonの600番台にすることができ、どちらも積極的にやっていける製品です。

阿部氏 この前に、ZenFone Max Pro(M1)がありますが、これは事情があってひっそり出していました。ただ、ひっそり出したのがもったいないと思うほど徐々に拡大していて、価格と比べたときのスペックが、ユーザーに受け入れられました。一方で、M1はスペックがとがっていたものの、見栄えという意味では1世代前のものです。これに対してM2は、画面の占有率が上がり、はやりとまではいいませんが、“今風”のデザインになっています。もともとMaxシリーズは、見た目が武骨でしたが、背面に高級感を出したところなどは、今までにない要素です。

ASUS システムビジネス事業部 プロダクトマネージャーのレイレン・リー氏

―― 細かい話かもしれませんが、端末名の後にあるM1、M2とは、何を指しているのでしょうか。

リー氏 世代を指す言葉で、2018年が1世代目なのでM1、2019年が2世代目でM2になります。その前は、ナンバリングの後にMaxをつけていました。これを、ナンバリングモデルから切り分け、Maxシリーズとしてシリーズ化したため、M1、M2という名称になっています。

テン氏 まだ完全に変わっていないものも残っていますが、全部そろったときに分かりやすくなる名称に変えています。ポジショニングもきちんとできました。2018年に発売したZenFone 5はミドルハイで、その上に本当のハイエンドのROG Phoneがあります。下には1万円台のZenFone Live(L1)があり、売れ筋の2万円台、3万円台のZenFone Max(M2)とZenFone Max Pro(M2)があるというラインアップですね。これまでは時期もバラバラで、ポジショニングが分かりにくかったと思いますが、整理できてきました。

リー氏 価格に関しては、ただ安くしたのではなく、国内にある2万円台、3万円台のスマホを全て見て、判断しました。どういう位置付けなら売れるのかは考えています。

―― なるほど。ラインアップの位置付けが変わり、この2機種が売れ筋のミドルレンジになったということですね。まだ販売動向は分からないと思いますが(インタビュー実施日が発売日の3月15日だった)、初速はどうなりそうですか。

阿部氏 予約を受け付けていましたが、量販店の中には1位になっているところもありました。それを見ても分かりますが、圧倒的に売れているのはProの方ですね。ちゃんとした価格で、ちゃんとしたスペックの物を作れば、値段がある程度高くても買っていただけることが分かりました。これは、ZenFone 5と5Zのときもそうでしたが、価格だけで全てが決まるわけではないということが分かり、ある意味勉強になりました。

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