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» 2019年07月11日 12時24分 公開

JR東日本が「スマホ定期券」を試験導入 Suica未導入地区の高校生が対象

東日本旅客鉄道(JR東日本)が、バス乗車券アプリを提供するウェルネットと共同で「スマホ定期券」を試験的に導入する。Suicaの導入されていない一部線区の高校生を対象にモニタリングを実施し、運用面での課題を洗い出す。

[金子麟太郎,ITmedia]

 東日本旅客鉄道(JR東日本)とウェルネットは、JR東日本のSuica(ICカード乗車券)未導入の一部路線において「スマホ定期券」を9月1日から2020年3月31日まで試験導入する。対象路線沿線の高校に火曜生徒を対象に、通学定期券をスマートフォンアプリで購入・表示できるようにしてモニタリングを実施。運用面での課題などを洗い出し、正式サービス化を目指す。

画面イメージ 「スマホ定期券」画面イメージ

 JR東日本のSuica導入エリア(首都圏や仙台・新潟エリア)では、iPhone 7/7 Plus以降のiPhoneやおサイフケータイ対応スマホで定期券をその場で購入し(※1)、購入した端末で改札を通ることができる。一方、Suica未導入エリアでは、定期券を購入するのに出札窓口(みどりの窓口など)または定期券を発券できる券売機のある駅まで出向かなければならない。

※1 通学定期券は「大学・専門学校生」用のみ対応(実習用通学定期は購入不可)。毎年4月1日以降の初回購入時は予約の上、事前に通学証明書または学生証(通学定期券購入に必要な事項が記されているものに限る)のコピーをサポートセンターに送付する必要あり

 そこで、スマホ定期券ではウェルネットのバス乗車券アプリ「バスもり!」を活用。Suica未導入線区でも駅に出向かずに定期券を買えるようにするようにすることで、サービス向上を図る。

バスもり!アプリ スマホアプリ「バスもり!」イメージ

 先述の通り、今回の試験導入は対象線区の沿線にある高校の協力を得て実施。以下の線区の高校生用通学定期券を対象に試験導入する。

  • 水郡線:矢祭山〜磐城守山間
  • 奥羽本線:大石田〜真室川間
  • 陸羽東線:新庄〜最上間
  • 陸羽西線:新庄〜古口間
  • 気仙沼線 BRT(※2):柳津〜気仙沼間
  • 羽越本線:本楯〜西目間
  • 上越線:越後湯沢〜浦佐間
  • 小海線:清里〜小諸間
  • 飯山線:豊野〜森宮野原間

※2 Bus Rapid Transit:日本語では「バス高速輸送システム」と呼ばれる。バス専用の車道・道路の整備やバスを優先する交通管制の仕組みなどを導入することで、バスによる高速輸送を実現する

 スマホ定期券の購入時は、資格確認用情報の入力と本人確認用写真の撮影が必要となる。これらの手続きと写真の図面表示により、通学証明書の提出を省略する。

 発行されるスマホ定期券は「高校生用通学定期券」と同じ効力を持ち、有効期限も「1カ月」「3カ月」「6カ月」から選択できる。定期券代金(運賃)の支払いはクレジットカード払い、コンビニ払い、金融機関のATM払い、ウェルネットの支払いアプリ「支払秘書」払いに対応している。クレジットカードや支払秘書を使って支払う場合は、完全にスマホ1台で完結できる。

 払い戻しが必要な場合は、クレジットカード払いの場合はクレジットカードに払い戻される。それ以外の支払い方法の場合は指定の銀行口座またはコンビニで返金を受けることができる。

 乗車する際は、アプリ上に定期券面を表示し、駅係員や乗務員による目視確認を受ける。アプリには不正利用を防止する機能も実装されており、決済済みかつ有効期限内の定期券のみを表示するようになっている。加えて、券面に申し込み時の顔写真が表示される他、表示中はアニメーションが動作するなどの機能も備える。

不正防止 不正利用を防ぐ機能もある

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