施設に到着後、L02を窓際に設置。WiMAX 2+ネットワークにのみ接続する「ハイスピードモード」に設定して通信速度を計測してみると、下りは22.05Mbps、上り3.06Mbps前後を記録。ハイスピードモード設定時の理論上の最高速度が下り558Mbps、上り30Mbpsであることを考えれば「絶好調」とは言いがたい数値ですが、4KではないPrime Videoコンテンツを楽しむには十分な速度。快適に動画を楽しめました。
……が、当然ながら、Fire TVで動画を長時間視聴するとその分だけデータ通信量を消費します。動画視聴を含め光回線を引いている自宅と同じ感覚で使った結果、滞在3日目の夜には速度制限のしきい値を超えてしまいました。
前回の滞在ではタブレットで動画を視聴しましたが、3日間の容量制限に達することはありませんでした。やはり、タブレットなどと比べるとFire TV Stickでの動画再生はデータ通信量が大きくなるようです。
速度制限の対象となった4日目以降は、制限時間帯(20時頃〜翌日2時頃)における高画質動画のストリーミング再生は事実上不可能に。仕方ないので、Fire TV Stickの接続先をウルトラシェアパック50回線に切り替えました。
ウルトラシェアパック50の月間データ通信量は50GBですが、今回の旅行に備えて前月の利用を控えて繰り越し分を作った結果、合計で約90GB通信できる状態でした。
WiMAX 2+の速度制限対象となってから翌日の夜までの間、Fire TVの動画視聴や、帰りの機内で視聴するコンテンツのダウンロードなどに使った結果、ウルトラシェアパック50の回線での通信量は約16.5GBになりました。
意外だったのは、対応している周波数帯(Band)面でより有利なスマートフォンを使って室内でテザリングするよりも、ドコモ向けに最適化されてない(≒Bandが最適化されていない)SIMロックフリーのWi-Fiルーターを窓際に設置して使った方が高速な通信を得られたこと。
今回の滞在先では、通信方式や周波数帯の面でのメリットよりも、シンプルに電波状態の方が通信速度に大きく影響したようです。
ドコモから発売されるWi-Fiルーターは基本的に「モバイル」を前提とした製品で、据え置きに適したものはありません。今回のように、回線的には大容量のシェアパック、あるいは「ギガホ」を利用すれば、一時的な固定回線代わりに使うことも十分に可能です。
それを考えると、今後は宅内回線としての利用に適したルーター(あるいはルーターとしても使えるデバイス)が発売されることに期待したいところです。
旅行先でのFire TVを使ったコンテンツ視聴は、それ自体が目的になってしまうとやや本末転倒ですので、天候不順や体調不良などなどで外出が難しくなった際に、屋内で子どもを退屈させない「保険」として備えておくと役立つことがあるかもしれません。
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