auの「アップグレードプログラム」終了へ 9月のiPhone商戦で新たな割引施策も?:石野純也のMobile Eye(2/2 ページ)

» 2019年08月03日 06時00分 公開
[石野純也,ITmedia]
前のページへ 1|2       

アップグレードプロブラムは見直しに、9月には新サービスが登場か

 ただし、省令によって契約にひもづかない端末購入補助の上限が2万円に定められるため、現行の「アップグレードプログラムEX」は提供が難しくなる。アップグレードプログラムによって免除される額が、一般の中古買い取り業者の買い取り価格を上回っている場合、その差分が“補助”と見なされるためだ。ドコモが6月に導入した「スマホおかえしプログラム」は、免除額を3分の1に限定することでこれをほぼ回避できたが、半額が免除されるauのアップグレードプログラムEXは、規制の対象になる。

KDDI 分離プランと合わせて導入された「アップグレードプログラムEX」などは、9月30日に受付を終了する

 例えば、現時点で「Xperia 1」をauオンラインショップで購入した場合、端末価格は10万9080円(税込み、以下同)。48回払いにすると、初回が2296円、以降47回が2272円の割賦を組む形になる。25カ月目で機種変更して、端末を返却したときの実質価格は5万4552円だ。これに対し、約2年前に発売した「Xperia XZs」は現時点で、中古業者の買い取り価格が1万2000円にまで下がっている(じゃんぱらの場合の上限額)。Xperia 1の免除額との差分は4万円を上回っており、総務省のルールに抵触するおそれがある。

 厳密に言えば、Xperia 1同士で免除額と2年後の推定買い取り価格を比較しなければならないが、Androidの場合、傾向として2年で大きく買い取り額が落ちることがある。そのため、48回のうち24回を免除するアップグレードプログラムは、提供が難しくなると判断したようだ。iPhoneのように、差額があまりないか、むしろ中古業者に買い取ってもらった方が高くなるケースもあるが、端末ごとに条件を変えると、オペレーションが煩雑になり、ユーザーの理解を得るのも難しくなる。

KDDI 最大半額と免除額が大きいため、機種によっては、端末購入補助の上限である2万円を超えてしまう可能性が高い

 また、アップグレードプログラムEXは再加入の条件は撤廃されたものの、行使するには依然として機種変更が必須になる。通信契約にひも付く形での補助は完全に禁止されるため、いずれにせよ、現行の形では提供が難しくなる。こうした点を考慮し、KDDIは「今のアップグレードプログラムは続けることができない」(高橋氏)と判断したようだ。

 一方で、分離プランは端末購入に対する負担感が上がるため、「何かしらの工夫をしないといけないとは思う」(高橋氏)という。10月以降に向け、規制を回避できる形でのアップグレードプログラムが導入される可能性は高そうだ。ドコモのような3分の1を免除する形になるか、auならではの独自性を出せるのかは、注目しておきたいポイントといえる。

 例年通りだとすると、9月には新しいiPhoneも発売される。現行のアップグレードプログラムEXは9月30日まで提供されるが、「iPhoneの発売時期が確定していないため、対応方針もまだ決めていない」(高橋氏)という(新iPhoneはアップグレードプログラムEXの対象外になる可能性がある)。ただし、高橋氏は「あまりむちゃくちゃなことにならないよう、気を付けていきたい」とも語っているため、このタイミングで、新しいiPhoneに“改定したアップグレードプログラム”を先行提供する可能性はありそうだ。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月07日 更新
  1. KDDIのローミング縮小でも「やめる理由にはならない」 楽天モバイルユーザー4人が語る本音と“経済圏”の囲い込み (2026年10月05日)
  2. 注目点は“可変絞り”だけじゃない! 「iPhone 18 Pro」のカメラは思った以上に変わっている (2026年10月05日)
  3. KDDIのローミング終了で楽天モバイルはどう変わる? 心もとない700MHz帯、独り立ちのカギは5Gにあり (2026年10月03日)
  4. 2万mAh搭載で「世界最小」うたうモバイルバッテリー、半固体電池採用 MATECHから (2026年10月06日)
  5. ドコモがほぼ全ての料金プランを値上げ それよりも端末の値上げが気になるこの頃 (2026年10月03日)
  6. Suica、JRE POINTのキャンペーンまとめ【10月6日最新版】 モバイルSuica利用で600ポイント、交換レート35%オフも (2026年10月06日)
  7. モバイルSuicaのコード決済「teppay」10月20日開始 2万円を超えたチャージが可能に (2026年10月06日)
  8. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  9. JALモバイルはなぜIIJに加え「ahamo」を選んだのか? JALとドコモが明かす“ホワイトレーベル”の狙い (2026年10月05日)
  10. ドコモがRCSで同意未取得の不備 約1万6000件に影響、対象ユーザーは利用停止に (2026年10月04日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー