KDDIが9月13日から提供する「auデータMAXプラン Netflixパック」は、月額7880円(2年契約時)(税別、以下同)で、上限なしのデータ通信や、Netflixのベーシックプランを利用できる新料金プラン。
ヘビーユーザーにとってはうれしいプランだが、データ通信の「上限なし」には大きな注釈が付く。テザリング、データシェア、世界データ定額の利用は、月間2GBまでに制限されるのだ。
同じくデータ上限なしの「auデータMAXプラン」も、テザリング、データシェア、世界データ定額には制限があるが、こちらは20GBまでなので、比較的余裕がある。
月額料金は8980円(2年契約時)のauデータMAXよりも約1000円安く、家族割プラスの条件もauデータMAXプランが2人で500円引き、3人から1000円引きなのに対し、Netflixパックは2人から1000円引きとおトクだが、テザリングやローミングに関しては、Netflixパックの方が条件は厳しい。
なぜテザリングやローミングは2GBまでなのか? について問われると、KDDI高橋誠社長は「基本、われわれは“スマートフォンでの利用”にこだわっており、スマホでアンリミテッドのサービスを使ってほしい。テザリングは約2割のユーザーしか使っていない」と説明する。コンシューマ事業企画本部 次世代ビジネス企画部 部長の長谷川渡氏は「世界データ定額も2GBまでだが、ここもユーザーは数%。トータルで見ると、(テザリングもローミングも)少ない人が対象なので、より多くの人に(各種割引込みで)4000円台に踏み込んだ料金を出したかった」と続ける。
また長谷川氏によると、テザリングで使う分のデータ量を(20GBや無制限にするよりも)減らすことでインフラにかかるコストも安くなるため、4000円台からという料金を実現できたという。もちろん、テザリングやローミングをたくさん使いたいという声があることは理解しているが、それぞれのユーザーにカスタマイズすると複雑になってしまうため、シンプルになるようバランスを取ったとのこと。
テザリングやローミングをよく使う人には悩ましい新プランだが、Netflixのバンドルプランとして、KDDIは25GBのデータ容量を含む「auフラットプラン25 Netflixパック」も提供している。こちらは月額500円のオプション料金を払えば、25GBの中でテザリングは利用できる他、世界データ定額も25GBの中で利用できる。家族割プラスは適用できないが、月額料金は7150円(2年契約時)とauデータMAXプラン Netflixパックよりも安い。
KDDIは、auデータMAXプラン Netflixパックを、5G時代を見据えたプランと説明するが、5G商用サービスが始まったときに、テザリングとローミングの扱いがどうなるかは、注目しておきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.