2019年9月23日〜2019年9月29日
今回の「ITmedia Mobile Weekly Top10」では、2019年9月23日から9月29日までのアクセスを集計し、ランキングとしてまとめました。
アクセス数でダントツの1位に立ったのは、中古端末のSIMロック解除について書いたコラム「『ニーズが無い』から6年 中古端末のSIMロック解除で思うこと」でした。
この記事のタイトルの一部となっている「(SIMロック解除には)ニーズが無い」は、2013年にソフトバンクモバイル(現在のソフトバンク)の孫正義社長(現会長)が発したものです。
当時から既に兆候はありましたが、現在ではOTT(Over-The-Top:通信事業者以外が提供する通信が必要なサービス)が普及し、携帯電話キャリア自身も「キャリアフリー」と銘打ってOTT志向のサービスを展開しています。通信エリア面でも、新規参入した楽天モバイルはさておき、NTTドコモ、au(KDDIと沖縄セルラー電話)、ソフトバンクの2社で有意な差を感じる場面はほとんどなくなりました。
そうなると、SIMロックフリー端末、あるいはSIMロックを解除した端末のニーズが高まる……と思いきや、そこまで盛り上がってはいません。始めからSIMロックフリーで売られている端末はさておき、端末を発売したキャリアの回線に依存する要素が意外と多いということと、手続きが面倒ということが大きな原因であると思われます。
Androidスマートフォンに絞って見てみると、キャリア回線に依存する機能はここ3年ほどで減少傾向にあります。例えばNTTドコモの「Pixel 3」シリーズを除くAndroidスマホでは独自のアプリ配信基盤(docomo Application Manager)で独自アプリを配信していますが、最近の機種であれば「dアカウント」さえ取っておけばドコモの契約がなくてもアプリの更新ができるようになっています。「Google Play」経由で配信されるアプリも多くなりました。
ただ、それでも残る課題はスマホの対応周波数帯(Band)です。キャリアが販売する端末の多くは、そのキャリアで利用しているBandに「最適化」され、他キャリアで使う際に利便性が低下する恐れがあります。SIMロックフリー端末についても、使うキャリアをある程度決め打ちして、対応Bandを絞ったものが見受けられます。
SIMロックの有無を問わず、これからは対応Bandもしっかりチェックする習慣を付けないといけないのかな、と何となく思う今日この頃です。
今回のランキングでは、6位と7位にシャープの新型ハイエンドスマホ「AQUOS zero2」に関する記事がランクインしました。
AQUOS zero2は「ゲーム系フラッグシップ」をうたうハイエンドスマホで、画面の最大リフレッシュレートを240Hz(240フレーム/秒)に引き上げ、タッチパネルのスキャンレートもそれに合わせたチューニングが施されています。
……と、スペックもすごいのですが、個人的に魅力を感じるのはデザインです。
“ゲーミング”はPCでは大きなトレンドの1つとなっており、スマホにもそれが波及しつつあります。しかし、ゲーミングPCやゲーミングスマホは、一目で“それ”と分かるような派手なデザインや装飾をしているものが少なくありません。ゆえに、私のようにシンプルで飾り気のない見た目が良いとする人のための選択肢がものすごく限られるという問題があります。
複数の関係者から、「ゲーミングを趣味とする人はデバイスで自己主張したい傾向にある」という説明を受けたこともあるのですが、私はその対極。持っていたり着たりしているものの“外観”で自己主張をしたくない人間なのです。
その点、AQUOS zero2は先代「AQUOS zero」と同様に飾り気の少ないデザイン。私の大好きな「見た目は素朴だけど中身はすごい」系の仕上がりです。待っていたのはこういうスマホです。「早く実機を見てみたい」と思ったのは久しぶりです(私はまだ見ていません)。
2019年冬商戦向けの新機種も、そろそろ順次発表される頃合いです。何だかワクワクしてきた今日この頃です。
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