例年通り、2019年も「iPhone」に新モデルが登場しました。「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」に「iPhone 11 Pro Max」です。
特に不満を覚えないこともあり、筆者自身は2018年に発売された「iPhone XS」を継続して使うつもりでした。しかし、そのカラーバリエーションと、他のAndroidスマートフォンを通して楽しさを知った超広角カメラに引かれて、予定外ではありますがグリーンのiPhone 11を発売日に購入してしまいました。
おととし(2017年)と去年(2018年)は、店頭の混雑を避けるためにオンラインで購入しましたが、ポイントがたくさんたまっていたこともあり、今年(2019年)は発売日当日に都内の家電量販店で購入しました。
数年ぶりの店頭購入。店はさぞかし盛り上がっているだろう……と思いきや、その様子は筆者が店員として体験してきたものとほど遠いものでした。
今回の「元ベテラン店員が教える『そこんとこ』」は、今年のiPhone発売日が例年と「違う」ように見える理由を考えていきます。
今年のiPhone発売日の店頭は、簡単にいってしまうと「ガラガラ」でした。
新型iPhoneの発売日とその後の数日間は、「春商戦」や「年末商戦」に並ぶ商戦期です。筆者が店員として店頭に立っていた頃は「準備が大変」「発売からしばらくの間は休憩も満足にとれない」という、とにかく苦労の多い“イベント期間”でした。
スマートフォン自体の値上げ傾向と総務省による規制強化によって、昨今の携帯電話市場は以前ほど契約が取れない(売れない)状態であることは火を見るよりも明らかです。それでも、筆者は「iPhoneの発売日ぐらいは待たされるのだろうなぁ」と考え、iPhone 11の発売日は店へ早めに行きました。
しかし、店頭では待ち時間なくカウンターへ通され、1時間もかからずに会計まで終わってしまいました。「ガラガラ」な店頭と変わりない所要時間だったのです。
思わず、担当してくださったスタッフに「iPhone、あまり売れてないんですか?」と尋ねた所、「売れてはいるけれど、予想していたほどではなく、予約も少なかった」とのこと。
たまたま、この店だけがこのような状況なのか――気になった筆者は、数日掛けて店舗スタッフやユーザーを聞いてみることにしました。
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