コラム
» 2019年05月26日 06時30分 公開

元ベテラン店員が教える「そこんとこ」:携帯電話の「オプション契約」 気を付けるべき点は?

携帯電話の購入時、店員からさまざまなオプション契約をお願いされることがあります。一方で、このようなお願いをしないことをウリとする店舗も増えています。そんな中、付けられたオプションの解約、あるいはオプションの未加入による「トラブル」も見受けられます。どういうことなのでしょうか。

[迎悟,ITmedia]

 携帯電話購入時、何かしらのオプションの加入を促された経験がある人は多いでしょう。筆者自身、買う側としてオプションの加入を促されたこともあれば、売る側としていくつかのオプションへの加入をお願いしてきた経験もあります。

 こうしたオプションの多くは有料サービス。一定の無料期間が設けられているものも少なくありませんが、外し忘れてしまうことで毎月の料金が発生してしまいます。請求が確定した後、先月までよりも高い料金になっていることに気付いて慌てて外す人もいれば、外すついでに「お金はかかららないから入ってくれと言われた」といったクレームに発展することもあります。

 「契約内容の読み合わせ」や「契約書面の交付」が義務付けられるなど、店頭ではこのようなトラブルを未然に防ぐための取り組みもなされています。キャリアも販売店に「オプション加入の強制を行わないように」という旨の要請をしています。そのこともあり、オプション加入条件が“ない”ことを売りとする販売店も見受けられるようにもなってきました。

 それでも、筆者の回りではまだ「オプションを解除したらトラブル」「オプションに加入しなかったらトラブル」という事例が今でもたまに発生します。

 今回の「元ベテラン店員が教える『そこんとこ』」では、“本当に重要なオプション”について、購入時やその後に気をつけるべきことを伝授します。

購入シーン 携帯電話やデータ通信機器の購入時、オプションなどについてしっかり説明を受けていますか……?(写真はイメージです)

購入時しか入れない重要オプション「補償サービス」

 お客さま自身が解約したことで一番トラブルになりやすいのは「補償サービス」です。NTTドコモなら「ケータイ補償サービス」、au(KDDIと沖縄セルラー電話)なら「故障紛失サポート」、ソフトバンクなら「あんしん保証パック」がそれに相当します。

ドコモの「ケータイ補償サービス」 ドコモの「ケータイ補償サービス」。6月1日加入分からサービス内容が改定される(参考記事

 端末には通常、1年間の「通常保証」が付いています。そのため初期不良や自然故障であれば保証規定の範囲内で無償または安価に修理・交換が行えるようになっています。

 しかし、ユーザーの過失による故障(落下や水没による全損など)、盗難や紛失はメーカー保証の対象外。修理はできたとしても最大で数万円の修理費用がかかりますし、修理不能時、あるいは紛失・盗難時は数万円を出して端末を“買い直す”必要があります。

 キャリアの補償サービスは、こうしたトラブル時のユーザー負担を減らすために存在します。月額料金はかかりますが、数千円〜1万円程度を支払えば保証対象外の修理や代替機の手配をしてもらえます。最近では購入時の価格が10万円を超える機種も珍しくないため、“もしも”を考えれば加入しておきたいサービスであることは間違いありません。

ケー補の内容 補償サービスは万が一の時に役に立つ(画像はドコモの「ケータイ補償サービス」のもの)

 ただ、これらの補償サービスは「何か起きてから加入する」ものではありません。キャリアによって異なりますが、携帯電話の購入と同時、または購入日を含む2週間以内に加入しなくてはいけません。基本的に、何かが起こってからでは遅いのです。

auの故障紛失サポート auの故障紛失サポートは端末購入と同時でないと加入できない

一度解約すると再契約できないオプションもある

 契約時に「無料だから」と言われて入った有償オプション。後から無料期間のある有償オプションだとを知ると「最初に案内があったものと違う!」とお客さまは感じがちです。そして料金が発生する前に解約してしまうことも少なくありません。

 詳しく聞けば「あ、これは必要なオプションだから継続しないといけない」と思ってもらえるかもしれませんが、店頭では現状、「重要事項説明書(※)」を始めとしてお客さまに説明しなくてはならない事項が非常に多く、1つ1つのオプションサービスについて掘り下げて説明することが難しく、お客さま側も説明が長すぎて適当に聞き流してしまいがちです。

※ 携帯電話の「契約約款」に記載されている条項のうち、特に重要な事項を抜粋した説明書

 一方で、オプション加入を促さないお店の場合、「オプション加入をお願いしていません!」を強調するために入っておくと安心なオプションサービスの説明をしそびれるという事例もあります。

 これが「知っていたら入っていたのに説明されなかった!」というクレームに発展してしまうこともあります。

ソフトバンクの重要事項説明書 ソフトバンクの重要事項説明書の表紙(PDF形式)。携帯電話の契約において必ず知っておかなくてはならないことを抜粋して掲載している

 先述の補償サービスでは、このようなお客さまの聞き漏らし、あるいは店員の説明漏れによるトラブルが非常に多いです。特に、後から加入できないことや一度解約したら次の機種購入時まで加入できないことにまつわる“もめ事”は絶えません。

 店員側からすると説明の手間が増えてしまうことはイヤですし、お客さま側からすると「オプションの加入がければ説明が省かれて早く手続きが終わりそう」という思考が巡ります。ある意味で、「トラブルの種」をお互いに育ててしまっているのです。

再加入 補償サービスは、一度解約すると次に機種変更するまで再加入できない。そのことを聞き漏らす、あるいは案内されないことによるトラブルは非常に多い

買う側にも注意が必要

 今回は補償サービスを中心に述べていますが、これ以外にも端末購入時にしか加入できないサービス契約時に選択しないと割り引き額が変わるサービスは少なからず存在します。

 「店員が説明をしていても聞き流す」「申し出なかった(質問しなかった)がゆえに加入しそびれる」ということもあるので、購入する側も注意して説明を聞き、必要に応じて質問する心構えが大切です。

 その上で、本当に必要なオプションサービスを検討するようにしたいものです。

ライター:迎悟

キャリアショップも家電量販店も併売店も経験した元ケータイショップ店員。携帯電話が好き過ぎた結果、10年近く売り続けていましたが、今はライター業とWeb製作をやっています。

連載:元ベテラン店員が教える「そこんとこ」


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