OPPOから分離したRealmeは、もともとインド向けの低価格スマートフォンブランドでした。ライバルはXiaomiの「RedMi」や「Poco」で、よく見るとRedMiと名前も似ています。しかし2019年冬に別会社として分離し、OPPOとは別に製品展開を行っています。2020年1月には初の5Gスマートフォン「X50」「X50 Pro」を中国で発売。2月にはグローバル向けにも展開することが発表されました。
このように新興国向けから全世界展開を図るRealmeのスマートフォンは、既に欧州の一部でも販売されています。2019年2月にバルセロナを訪問したときに実機を見ることができました。家電量販店に2モデルが展示されていたので見てみましょう。
まずは「X2 Pro」。2019年10月発売のモデルでプロセッサはSnapdragon 855+、メインメモリ8GB、内蔵ストレージ128GBという構成。ディスプレイは6.5型、1080×2400ピクセルで90Hz駆動とゲームユースも考えられています。さらに、OPPOの開発した急速充電「SuperVOOC」にも対応。4000mAhのバッテリーを搭載し、35分で満充電できます。朝の忙しい時間でもあっという間にフル充電できるわけです。
背面は多層フィルム仕上げで、光の当て方できらびやかに輝いてくれます。グラデーション仕上げよりもシンプルなデザインといえます。Realmeのロゴをカメラの横に配置するのも面白い部分です。そのカメラは6400万画素の広角に加え、1300万画素の2倍望遠、800万画素の超広角、200万画素の深度測定というぜいたくな組み合わせ。
カメラ周りを見ると、6400万画素カメラを目立つようにして「64MP」の文字、さらにカメラの横には4つの円を描き4眼であることをアピール。このあたりはOPPOの一部モデルと同じデザイン。OPPOとRealmeの関係はライバルというより、お互いを補完しあうという考えなのでしょう。デザインの類似性を持たせることでXiaomi+RedMiに対抗しているわけです。
続いて紹介する「5 Pro」は、X2 Proの下位に位置するモデルです。カメラ画素数が落ちる他、急速充電方式もSuper VOOCより1世代前のVOOCを採用しています。
5 Proのカメラは4800万画素の広角+800万画素の超広角+200万画素のマクロと200万画素の深度測定の4つ。X2 Proの望遠がない代わりにマクロが追加されています。なお、インカメラはどちらのモデルも1600万画素。セルフィーはOPPOと同様、Realmeのスマートフォンも譲らぬスペックを持っています。
5 Proの主なスペックはプロセッサがSnapdragon 712、メインメモリ4GB、内蔵ストレージ128GB。X2 Proより下のモデルですが、ストレージを128GB搭載しているあたりはカメラフォンならではでしょうか。バッテリー容量は4035mAhです。
欧州の一部国など先進国でもRealmeの製品を見かけますが、日本への上陸はまずはOPPOの知名度が上がってからでしょう。そのOPPOもついに5Gスマートフォンを日本で投入し、存在感を高めようとしています。1年もするとOPPOの5Gスマートフォンがメジャーになり、Realmeのミッドレンジモデルも日本で見られる、そんな時代になっているかもしれませんね。
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