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au PAYに統合された「Ponta」を使ってみた Apple Payなら還元率と利便性が向上(2/2 ページ)

» 2020年06月04日 10時00分 公開
[小山安博ITmedia]
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au PAYでPontaポイントが手軽にたまる

 いざ支払いをしてみよう……といっても、今までau PAYを使っていたユーザーにとっては大きな違いはない。統合によって、物理的なPontaカードを出したり、別アプリからポイントカードを提示していたりした人にとっては、手間が減るのがメリットとなる。

 au PAYアプリにPontaアイコンが表示されるので、タッチするとカードがポップアップする。UI(ユーザーインタフェース)はPontaカードアプリと同じで、バーコードが表示されるのでレジで掲示すればいい。バーコードが読み込まれたら、カード画面を閉じてau PAYのバーコードを示せば、そのまま支払える。1アプリでポイントカードから決済まで終わるのは便利だ。

 au PAYアプリを立ち上げてレジ待ちをしていたが、ポイントカードの有無を聞かれて慌ててカードを取り出したり、カードアプリを起動したりといったミスも減るので助かる。今まで、d払いとdポイントカード、楽天ペイと楽天ポイントカードの組み合わせならできていたことなので、ようやく競合サービスに追い付いたといえる。

 たまるポイントはau PAY支払いで200円につき1ポイント(0.5%)。Ponta加盟店ならPontaカードを提示すると、100円または200円につき1ポイントがたまる(0.5〜1%)。合計すると最低でも200円につき2ポイント。還元率でいえば1〜1.5%となる。

au PAY ローソンで支払いを行ったところ。通常のポイント還元に加えて加算ポイントも表示されている。これに加えて、さらにPontaカードによるポイントもたまることになる

Apple Payを使うと還元率アップ

 とはいえ、わざわざPontaカードを提示しないといけないというのは面倒な点で、au PAYでの支払時には自動的にPontaカードの読み込みも可能なら便利なところではある。それを可能にするのがApple Payだ。

 Apple Payでは、タッチ決済による支払いと同時に、設定したポイントカードを自動的に適用する機能がある。これが可能なのは現時点でローソンのみだが、ポイントカードの有無を聞かれた際にApple Payを指定して、決済をApple Payで行えば、同時にPontaカードを提示したことになる。

 Apple PayにPontaカードを設定するには、Pontaカードアプリを使うかPontaWebから設定をする。WalletにPontaカードが追加されるので、「自動で選択」を設定しておけばいい。なお、ローソン以外では、Apple PayでもPontaカードの提示が必要になる。

Apple Pay iPhoneのWalletにPontaカードを登録して、ローソンで「Apple Payで」と申告して支払えば、決済と同時にポイントをためられる

 Apple Payにau PAYカードを設定すれば、カード利用200円ごとにPontaポイントが2ポイントたまる。6月23日からは100円/1ポイントとなって、よりたまりやすくなる。還元率でいえばau PAYよりも高く、Pontaカードと合わせて1.5〜2%の還元となる。

 さらにローソンでは、6月1日からPontaカードで最大1%、au PAYカード決済で5%、計6%の還元を実施(終了時期は未定)。au PAYだとPontaカードで最大1%、決済で4%、計5%還元なので、それよりお得だ。

 Apple Payのみへの対応は残念なところで、おサイフケータイやGoogle Payにはau PAYカードは登録できないので、そうした場合も物理カードを使うしかない。ただし、au PAYカード単体で使っても同じ還元率なので、Apple Pay以外のユーザーも、クレジットカード単体で支払いに使ってPontaカードを提示すればよい。

 au PAYカードが使えずau PAYが使える加盟店だったら、au PAYカードでau PAYにチャージすると200円で2ポイント(6月23日からは100円1ポイント)が付与され、au PAYで支払えば0.5%、Pontaカードも提示すれば最大1%、計2.5%の付与と最大の還元率になる。

Pontaポイントの使い道が広がる

 au PAYアプリ自体は、ちょっとゴチャゴチャしている印象ではあるが、Pontaカードとバーコードを示して決済をするのであればそれほど難しくはない。Apple Pay+ローソンと限られた環境だが、タッチするだけでダブルでポイントがためられるのも便利だ。

 Pontaポイントの使い道が広がるのもうれしい。通常、ポイントで支払いをすると、決済額から割引をした上で、残った支払額に対してポイントがさらに付与されるが、ポイントをau PAYにチャージすれば決済額にそのままポイントが付与されるので、単にポイントを使うよりもお得になる。例えば1000円の支払いに600ポイントを充当すると、残り400円分を支払うことになり、その400円に対してポイントが付与される(1%還元なら4ポイント)のだが、600ポイントをau PAYにチャージして使うと、1000円の支払い全体に対してポイントが付与される(1%還元なら10ポイント)。

 d払い、楽天ペイ、LINE Payといった具合に、クレジットカードとコード決済の組み合わせを重視するサービスは多い。au PAYもコード決済とクレジットカードを組み合わせることで、手広く決済をカバーしてユーザーを拡大させたい考え。Pontaとの統合によって利用範囲を拡大したことに加え、au PAYカードの発行をauユーザー以外にも拡大したためにようやくスタートラインに立った形で、今後の巻き返しのため、さらなるサービスの拡大を期待したいところだ。

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