私は根っからのiPhoneユーザーなので、iPhoneで撮った大量の写真は全部iCloudフォトに入れている。さらに歴代iPhoneのバックアップやら何やらもあるのでiCloudストレージプランはとうとう最高の2TBになっているのだけど(ほんとは200GBと2TBの間に1TBのプランが欲しいところ)、おかげでいつでも写真アプリから古い写真を取り出せる。12年前に発売されたばかりのiPhone 3Gで撮った写真もだ。
「写真」アプリと「iCloudフォト」は極めて偉大。
でも同時に「Google フォト」も使っている。Google フォトはいくらか条件はあるものの無料で使えるので、バックアップとしてもいい。そちらにはiPhoneに加えてAndroid機で撮った写真や昔デジカメで撮った写真もまとめて放り込んである。
で、「写真」アプリと「Google フォト」アプリの両方を使っていて、1つだけ納得できないことがあったのだ。
それは「地図」。
「写真」アプリでは「撮影地」機能を使うと、地図上にそこで撮った写真のサムネイルがずらっと表示される。これがめちゃ便利で、「昔撮ったはずのあそこの写真が見たいけど、いつ撮ったのかよく覚えていない」とき(これが頻繁にあるのだ)に世話になっているのだ。
対してGoogle フォトでは、1つ1つの写真に対してそれがどこで撮ったものが地図を表示することはできるが、地図から写真を探すことができなかった。Googleマップという世界で一番使われている(たぶん)地図を持っている会社のサービスにもかかわらず、である。まあ、登録した写真で位置情報が分かっているものの、データをまとめて地図に出す、って大変なのは分かるけど、ユーザーとしては期待したい。
数日とか数週間前とかそのくらいに撮影した写真なら、ひゅいひゅいとスクロールして目視で探すのが手っ取り早いけれども、もっと古くなるとそうもいかないからね。
それがやっと実現したのだ。2020年6月26日にGoogle フォトアプリが進化した中に、マップビュー機能が付いたのだ。
旧バージョンと新バージョンで比べてみよう。旧バージョンの「アルバム」タブをタップすると、一番上に「人物」「被写体」「撮影場所」などGoogleが自動的に分類した項目が並び、「撮影場所」をタップすると、撮影した場所(市区町村)ごとに表示される。
昔の旅行先の写真を見たいとき、ぱっと市区町村名が出てくる?
ちょっと無理があったよねと思うのだ。しかも、位置情報がついていない写真に対してはGoogle フォトが画像から勝手に判断するのだが、たまにとんでもない場所が候補になっている。これはこれで面白いのだけど。
で、新バージョンがこちらだ。トップ画面(フォトタブ)に最近の写真+ハイライトや1年前の写真など「時系列」ベースの写真一覧が表示され、検索系は全て「検索タブ」に、それ以外は「ライブラリ」へと整理された。これは分かりやすい。
そして目玉のマップビューは「検索」タブ。検索窓や人物、被写体といった検索対象にまざって「場所」項目がある。これは分かりやすい。
地図には色がついている。この色がそこで撮影した枚数の多さ。赤が多く、黄色がその次で紫は少ない。この縮尺だとべたっと塗られているが、ズームインしていくと細かいドットが見えてくる。
そしてタップした位置の写真(とその日に撮影した写真)がサムネイルエリアに出てくるのだ。
上の例ではこのエリアに36万枚の写真があること、サムネイルが表示されている写真と同じ日の撮影が黒い●で地図にマッピングされていることを示している。
で、サムネイルから地図をタップすれば、それを表示したり共有したり編集したりできるというわけだ。やっとGoogle フォトでも地図から写真を探せるようになって素晴らしい。
ん? 拡大すると海の上で撮ったことになっている写真がある。なんだ?
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