世界を変える5G

iPhone 12シリーズは5G普及の起爆剤になるか 日本市場へのインパクトを読み解く石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

» 2020年10月16日 07時00分 公開
[石野純也ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

5Gのエリア拡大と歩調が合ったiPhone 12シリーズ、普及の起爆剤になるか

 iPhone 12シリーズがヒットすれば、スタートダッシュでつまずいていた日本の5Gが、一気に加速しそうだ。「晩秋から来年にかけて5G祭が始まる」(ソフトバンク 代表取締役社長兼CEO 宮内謙氏)と、キャリア側もiPhoneの5Gには期待を寄せていた。3社とも、エリアはまだスポット的で、日常的に5Gに接続できる状況からは程遠いものの、端末とエリアは鶏が先か卵が先かの関係にある。iPhoneの魅力でこのジレンマを打破できれば、キャリアにとってエリアを拡大する意義も大きくなる。

 iPhone 12シリーズに歩調を合わせるように、キャリア側も5Gのエリアを冬から2021年にかけて拡大する構えだ。KDDIやソフトバンクは、4Gの周波数の一部を5Gに転用する計画で、2021年3月には1万局、2022年3月には5万局に5Gの基地局を広げていく方針。周波数転用には慎重な姿勢を示していたドコモも、5G用に、衛星との干渉調整の影響が少ない4.5GHz帯を保有しているため、エリアの拡大は加速していく。2021年3月には全政令指定都市を含む500都市で展開、同年6月には1万局、2022年3月には2万局まで基地局を拡大する。

iPhone 12 キャリアもエリア拡大を加速させていく。写真はKDDIが9月に開催した発表会でのもの

 購入当初は、圧倒的に「4G」の文字を見ることの方が多いはずだが、使っているうちに、徐々に「5G」のアイコンを目にする機会が増えるはずだ。日本市場だけの事情に合わせたわけではないが、4Gからの周波数転用も決まり、エリア拡大のめどが立った中での投入は、いいタイミングだったといえる。5G普及の起爆剤として、各社とも、販売には例年以上に力が入りそうだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月30日 更新
  1. スマホの「SIM組み合わせ」を3カ月で3回も変えた話 楽天モバイル→日本通信→Y!mobileからの移行先を思案中 (2026年06月29日)
  2. 松屋の券売機が「思いのほか使いやすかった」 それでもネットで不評なのはなぜ? (2026年06月29日)
  3. ティム・クックCEOが「もはや限界」と値上げに言及――すでにAndroidでは値上げラッシュが始まる (2026年06月28日)
  4. 「モラルが欠如している」──LINE安否確認で“悪ふざけ”、SNSで批判の的に (2026年06月26日)
  5. ダイソーで770円の「備えラジオ」は“備える”以上に”ノスタルジック”だった件 目的に徹したシンプルさが懐かしさを呼ぶ (2026年06月27日)
  6. ソニー「aiboはやめません」──“次の開発”も明かす オーナーに「安心してください」と呼びかけ (2026年06月27日)
  7. ソフトバンクの5G通信が速くなる「Fast Access」を試す 非対応回線と有意な差も、見えてきた“次の課題” (2026年06月27日)
  8. 「EV=長距離は不安」は本当か テスラ・モデルYで東京〜大阪を走破して分かったリアル (2026年06月29日)
  9. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  10. NHKはなぜ「スクランブル化」しないのか? 「公共放送」という位置付けが足かせ? (2026年06月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー