世界を変える5G

ドコモ井伊社長インタビュー(後編):屋内5Gサービスにも意欲、MVNOとの提携ではdポイントが重要に(3/3 ページ)

» 2021年01月18日 19時05分 公開
[石野純也ITmedia]
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eSIMもやる、iPhoneが使えなければ話にならない

井伊氏 SIMカードで言えば、eSIMもやります。日本で最初にeSIMをやったのは、うちの「d tab」です。eSIMには、eKYCのような技術で本人性確認がしっかり取れることが大事です。ドコモとして懸念しているのは、eSIMを発行している会社が山ほどあり、その中には正直よく分からない方たちもいるということです。プロファイル情報のクローンを作られてしまうと、なりすましができてしまう。そういうセキュリティをどう担保するかを、研究会で提案しています。決して反対しているわけではなく、むしろやりたいと考えています。

―― eSIMは、まだ対応端末が限られていますが、ahamoでどの端末が使えるのかがまだ分かりません。

井伊氏 うちは(iPhoneに)対応します。悩んでいるのは、もう少し廉価な端末を用意しなければいけないというところです。若い人はお金がない。初めて就職して社会人になり、自分のお給料で払っていくとなったとき、端末はもう少し安い方がいいが、本当の廉価端末では駄目です。人気の端末、と言えば大体分かりますよね(笑)。ああいうものにも適合して、型落ちでも中古でもしっかり使えないと面白くないと思います。iPhoneが使えなければ、話にならないですよね。

 まずはメインの端末で、eSIMやタブレットに入れるものにどう対応していくのか。それは考えていきます。

井伊基之社長

取材を終えて:井伊体制でスピードアップに期待

 これまではFWAに消極的だったドコモだが、新体制になり、その考えを大きく変えているようだ。“docomo Air”のようなサービスが登場する日も、そう遠くはないかもしれない。築年数が古い賃貸マンションなど、FTTHで十分な速度が出ない物件もある。リモートワークが増え、回線が混雑しがちなだけに、まさに今、必要とされているサービスといえそうだ。井伊氏が述べていたように、確かにこれまでのドコモは、こうした新サービスに対し、石橋をたたいて渡る節があった。新体制の下で、スピード感を持って提供されることに期待したい。

 一方で、小容量プランはMVNOとの連携を強化していく方針。ギガライトの価格改定をすぐに行う予定はないようだ。ただ、KDDIにはUQ mobile、ソフトバンクにはY!mobileがあり、2月から、前者は3GBで1480円、後者は1980円に値下げを行う。ここに対抗するには、ahamoだけではやや力不足になる恐れがある。サブブランドを持たないだけに、他社にない連携策に注目したい。各社の値下げで苦戦を強いられることになりそうなだけに、MVNOの救済策になり得る可能性もありそうだ。

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