ソニーネットワークコミュニケーションズが3月3日、MVNOサービス「nuroモバイル」向けの新料金プラン「バリュープラス」を発表。4月1日から提供し、3月4日から先行予約を受け付ける。
バリュープラスでは、データ容量3GB、5GB、8GBからなる3プランを用意。音声またはデータ+SMSの料金は、3GBが月額720円(税別、以下同)、5GBが月額900円、8GBが月額1350円。データ専用の料金は3GBが月額570円、5GBが月額750円、8GBが月額1200円となる。ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線いずれも同じ料金に統一した。
ソニーネットワークコミュニケーションズ MVNO事業室 室長の神山明己氏によると、nuroモバイルユーザーのうち、98%が10GB未満の料金プランに加入しており、実際のデータ使用量についても99%が10GB未満とのことで、新プランも10GB未満の低容量のみとした。
一方、「たまに多く使うこともある」という声に応えるべく、5GBと8GBのプラン契約者には、3カ月ごとにデータ容量をプレゼントする「Gigaプラス」を新たに用意した。5GBプランには3GBを、8GBプランには6GBをプレゼントし、翌々月までデータ通信に利用できる。
プレゼントされたデータ容量は3カ月間使えるので、8GBプラン+6GBの計14GBを1カ月で使ってもいいし、6GBを2GB×3カ月という風に分けて、8GBを合わせて計10GBずつ使ってもいい。なお、毎月のデータ容量で余った分は、従来通り翌月まで繰り越せる。データ容量がプレゼントされた後は、毎月のプランに含まれるデータから先に消費する。
10GBより上の中容量〜大容量プランについては「すぐには予定していないが、トラフィックが増えていく傾向にあるので、お客さまのニーズに合わせてバージョンアップさせていきたい」(神山氏)とのこと。
現行プランは音声が2GBで月額1400円、7GBで月額2200円、13GBで月額3400円なので、2GBプランから3GBプランに変更すると1GB増えて680円の値下げとなり、2GBプランから8GBプランに変更すると、6GB増えて50円の値下げとなる。
IIJmioの新料金プラン「ギガプラン」と比べてもバリュープラスは安い。例えばギガプランだと2GBで月額780円だが、バリュープラスは3GBで720円。5GB、8GBプランもギガプランより安い。
神山氏は「(他社の)直近の料金というよりは、各社がどういう形で動くかを想定して料金設定した」と話すが、MVNOの中でもアグレッシブな価格だ。大幅値下げの背景について同氏は「今後予定している帯域の卸料金、音声の卸料金を踏まえた上で、中長期的には回収できるべく料金を設定している」と話す。
追加のデータチャージ料金については、ドコモ、au、ソフトバンクの回線ともに1GBあたり500円に値下げする予定(現在はドコモ回線が1GB 660円、au・ソフトバンク回線が1GB 990円)。
余ったデータ容量を他のユーザーにプレゼントできる「パケットギフト」を4月1日から機能改善し、ドコモ回線からau回線など、他の回線を契約しているユーザーにもプレゼントできるようになる。
3日間の通信制限を撤廃したこともバリュープラスの特徴だ。「大量のトラフィックを図る人が出てきたら制限する可能性はあるが、バリュープラスでは10GB以内の低容量ユーザーを想定しているので、撤廃しても問題ないと判断した」(神山氏)とのこと。
解約金やMNP転出手数料は0円としている。
5Gサービスについては現時点では発表していないが、「エリアが広がればニーズも増えると思っている。ニーズに基づいて、適切なタイミングで設備投資をしていきたい」(神山氏)とのこと。
バリュープラスの開始に伴い、現在提供しているプラン(S、M、L)とお試しプランの音声SIMプランは、3月31日に新規受付を停止する。お試しプランのデータ専用とデータ+SMSについては受付を継続し、auとソフトバンクの回線については、ドコモ回線と同額に値下げする。
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