ここまで紹介してきたプランの選び方は、使う月間データ容量がある程度決まっている場合のものです。中には、月によって使うデータ容量が大きく変わるという人もいるはずです。筆者も過去に「あまり外出して使わないから」と容量の少ないプランにしたら、想定以上に外出が増えて速度が落ちる……という経験をしたことがあります。
このように、月々の通信容量がまばらになる場合は段階制プランにしておくと無駄な出費がなく、容量がかさんだ場合でも、ある程度までは追加データ量を購入するよりも出費を抑えられます。
とりわけ、エリアが限られるという“弱点”はあるものの、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」は月額料金の上限(3278円)に到達すると自社エリア内の月間通信容量が無制限となるので安心感が高めです。あまり通信しなかった場合でも3GBまでなら月額1078円、20GBまでなら2178円と、大手キャリアのオンライン専用プランよりも手頃に使えます。1人当たり1契約限りではありますが、1GB以下なら月額無料であることも強みです。
ただし、先述の通り月間通信容量の無制限は自社エリア限定です。au(KDDIと沖縄セルラー電話)のローミングエリアにおける通信には月間5GBの容量制限があるので、契約する前によく使う場所が自社エリアかどうかをしっかりと調べておきましょう。
自宅が楽天モバイルの圏外という場合は、auのpovo(月額2728円)で「データ使い放題24時間」トッピングを使うという手もあります。その名の通り、このトッピングは購入から24時間のデータ通信容量が無制限となるというもので、1回220円で購入可能です。容量追加のトッピング(1GB当たり550円)よりも手頃なことも魅力といえます。
「これからたくさん動画を見るぞ!」という時、あるいは「仕事の資料を大量にダウンロードしないといけない」という時に、視聴/ダウンロードを始める前にデータ使い放題24時間を購入すれば、月間20GBの容量を消費せずに済みます。たくさん通信するのが一時的だと分かりきっている人にもお勧めです。
ただし、データ使い放題24時間の利用中はネットワークの混雑時、動画/クラウドゲームなどの利用時に通信速度が通常よりも遅くなる場合があります。この点には気を付けたいです。
「データ容量不足や速度制限を避けるために、わざわざ大容量プランを契約するのはもったいない」と感じる人は、Rakuten UN-LIMIT VIやpovoのトッピングを検討するといいでしょう。
大手キャリアが打ち出した新料金プランの多くは、従来よりも月間のデータ通信容量が増えつつも、月額料金を値下げしています。そのため、よほどのことがなければ現在と同等のプランか少し大容量のプランに変えるだけで毎月の出費を抑えられます。
2021年春以降に機種変更を検討しているという人の多くは、新規申し込みの受け付けを終了した旧プランを契約していると思われます。機種変更をするなら、ぜひここ半年から1年のデータ通信容量をチェックしてみてください。プランを変えるだけで、おトクになるかもしれません。
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