「最大のバージョンアップ」を果たしたトーンモバイル 新スマホの武器は“やさしいAI”(1/2 ページ)

» 2021年04月01日 16時55分 公開
[田中聡,ITmedia]

 フリービット傘下のドリーム・トレイン・インターネットが3月31日、MVNOサービス「トーンモバイル」のアップデートを発表した。フリービットの石田宏樹社長は、トーンモバイルのサービスが始まって以来、「最大のバージョンアップ」と自信を見せる。

トーンモバイル トーンモバイルのアップデートについて説明する、フリービットの石田宏樹社長

 新たなトーンモバイルでは、AI技術を軸に、通信サービス、見守り、メッセンジャーなどの機能を強化する。これら新機能を搭載した新たなオリジナルスマートフォンとして「TONE e21」を4月14日から2万1780円(税込み、以下同)で発売する。

トーンモバイル スペックアップを図りながら、価格は前モデル「TONE e20」と同じ2万1780円
トーンモバイル AI技術を軸とした機能をTONE e21に搭載している

AIを軸に機能を改善した新スマホ「TONE e21」

 通信サービスについては2月26日に発表済みだが、月額1100円という料金は据え置きで、これまで月額1045円のオプション扱いだった090音声サービスを標準搭載する。さらにカメラのキタムラ店頭での取り扱いを、2021年春に100店舗まで拡大し、46都道府県で展開する。

 セキュリティ面で、TONE e21は指紋認証と顔認証のどちらもサポートしている。また、詐欺電話などの可能性がある電話番号からの着信時に、AIが検知して画面に警告を表示する「あんしん電話」を090番号と050番号に搭載している。

 トーンモバイルが「やさしいAI」と称する技術を使った新機能も搭載する。このやさしいには「優しい」「易しい」といった意味を込め、ユーザーフレンドリーな体験の提供を目指す。

 その1つが、新しい生活様式で変化しつつあるユーザーの行動や状態を可視化する「ダッシュボード」機能だ。スマホの使用時間やアプリ、アクセスしたサイトのカテゴリーに加え、どういう場所に多く居たのかが分かる。また新型コロナウイルスの接触確認アプリ「COCOA」のデータを活用し、密の環境にどれだけ居るかを検知することもできる。

トーンモバイル ユーザーのライフスタイルを可視化する「ダッシュボード」機能

 見守り機能を盛り込んだ新たなメッセンジャーアプリ「One メッセンジャー」も用意する。One メッセンジャーは家族間で使うことを想定しており、登録した相手としかメッセージをやりとりできない。やりとりする相手は最大10人を登録できる。

 特徴的なのが、「歩きスマホをしている」「3密の場所にいる」「塾から移動した」といった特定の状態を検知すると、管理者である親にメッセージが送られること。例えば子どもが歩きスマホをしていることを検知すると、その場所の地図と「歩きスマホを検知しました」というメッセージが親に送信され、親が注意を促すメッセージを送るといった具合だ。さらに、親が「#いまどこ」とメッセージを送ると、子どもの現在地が自動で返信される。こうしたAIによる検知が「帰宅してからの会話の起点になる」と石田氏は話す。

トーンモバイル 「One メッセンジャー」ではAIを活用し、保護者が子どもの状況を随時把握できる

 One メッセンジャーには、不適切な写真を送信できない「自画撮り防止機能」も備えている。トーンモバイルの現行スマートフォンは、SNSを通じた自画撮り被害を防ぐべく、不適切な画像を保存できなくする「TONEカメラ」を搭載しているが、LINEなどのメッセンジャーアプリを経由した画像共有は防げない。しかしOne メッセンジャーなら、TONEカメラと同様に不適切画像の共有を防ぐことができる。

トーンモバイル One メッセンジャーでは不適切な画像を送信できない機能も盛り込んでいる

 もう1つの新機能として、TONE e21には、iPhoneと画像や動画を交換できる「One Drop」も搭載している。10代(ハイティーン)のユーザーはiPhoneのAir Dropで画像や動画を共有することが多いが、Androidを使っているとそれができず、疎外感を感じている人が多いという。そこでOne Dropを活用することで、TONE e21とiPhoneのユーザーでもファイルを交換できるようにした。BluetoothでiPhoneがTONE e21を検知した後、Wi-Fi経由でファイルを送受信できる。やりとりできるのは画像と動画のみだが、仕組み上、他のファイルへの対応も可能とのこと。また、iPhoneユーザーにもOne Dropアプリをインストールしてもらう必要がある。

トーンモバイル 専用アプリを使い、iPhoneと画像や動画をやりとりできる「One Drop」

 この他、健康状態の確認や活動量の計測などができる「ライフログ」アプリもプリインストールしている。

Googleアカウントなしで利用できる

 トーンモバイルが「フルスクラッチで」(石田氏)ゼロから開発したというTONE e21は、約1年ぶりの新機種ということで、ハードウェアも前モデル「TONE e20」から強化している。メインメモリは4GBから6GBに、内蔵ストレージは64GBから128GBに向上している。外部接続端子はUSB Type-Cに対応した。CPU性能はe20から約2倍向上し、GPUの向上により、TONEカメラで不適切画像を検出する速度が約7倍速くなったという。

トーンモバイル
トーンモバイル 6.53型ディスプレイを搭載するTONE e21
トーンモバイル パンチホール型のインカメラを備えている
トーンモバイル USB Type-Cを搭載
トーンモバイル 3.5mmイヤフォンジャックも備えている

 「真っ白な一枚の白い板が広げる虹の世界」を表す「プリズム」というコンセプトネームを持ち、見る角度によって7色に輝く特殊な塗装を施している。インカメラはTONE e20から約5分の1に縮小し、ノッチなしのデザインを実現した。「0.1mm単位を削って、そのために工場も変更した」と石田氏。ディスプレイはe20の6.26型HD+から6.53型フルHD+へとスペックアップした。

トーンモバイル 本体のカラーはホワイトだが、角度によって7色に見える
トーンモバイル インカメラをTONE e20から約5分の1に小型化した
トーンモバイル ディスプレイの解像度もアップしている

 さらに、「箱から出して電源を入れたらすぐに使えるようにならないか」を考え、TONE e21ではGoogleアカウントを設定しなくても基本機能を利用できるようにした。トーンモバイルが「TONE Zen」と呼ぶ機能は、SIMに登録されたユーザー情報をもとに、端末の初期設定を行うというもの。トーンモバイルのオリジナルアプリに加え、Chrome、Googleカレンダー、Googleフォト、YouTubeといったGoogleのプリインアプリも、Googleアカウントなしで利用できる。

トーンモバイル Googleアカウントを設定しなくても主要アプリが使える
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