後払い決済サービス「NP後払い」などを提供するネットプロテクションズが、BNPL(Buy Now, Pay Later=後払い決済)サービスの日本や世界での現状をメディア向けに説明した。BNPLは、「クレジットカードに代わる支払い方法」として世界的に利用が拡大しているが、後払いにおける「日本と世界の違い」もあるという。
BNPLの先駆けとなったのは、実はネットプロテクションズが「世界初ではないか」(同社シニアコミュニケーションデザイナーの高田祥平氏)という。同社が後払いサービスを開始したのが2002年。海外の主要プレイヤーでは、最大手のスウェーデンKlarnaが2005年創業なので、それよりも3年早い。もともと日本ではカタログ通販などがあり、後払いの下地があったことも影響しているだろう。
「紙の請求書」を使うという文化もグローバル的には珍しく、「日本以外だとスウェーデンとドイツぐらい」と高田氏。同社やKlarnaもそうした背景から生まれたサービスといえる。その後、米国や豪州などでも後払いサービスが生まれたが、スマートフォンを使うことでサービスを実現しているため、登場時期はここ10年内の企業が多い。
国内の後払い決済市場は、2020年度で8820億円規模になる見込みで、21年度には1兆円を突破すると見込まれている。24年度には1兆8800億円まで拡大することが想定されており、順調に拡大している。グローバルでは、「100兆円規模になるといわれている」(同氏)という。ソフトバンクグループが出資したことでも話題になったKlarnaは取扱高3兆7000億円、ユーザー数は8500万人超であり、時価総額は4兆5000億円にも達している。
豪州発のAfterpayは取扱高9091億円、ユーザー数は8990万人超、時価総額は3兆4000億円、米Affirmは取扱高4907億円、ユーザー数620万人超、時価総額2兆9000億円(いずれもネットプロテクションズ調べ)となっている。ちなみにネットプロテクションズは取扱高4300億円、ユーザー数は1580万人超だという。
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