セルフィーにも強いNokiaの格安5Gスマホ「Nokia X20」山根康宏の海外モバイル探訪記

» 2021年10月19日 10時00分 公開
[山根康宏ITmedia]

 Nokiaブランドのスマートフォンを展開するHMD Globalは、2021年のスマートフォン新製品から製品モデル名の付与方式を大幅に変更。従来は「Nokia 3.4」など、数字1桁+小数点1桁、または「Nokia C1」のようにアルファベット1文字+数字でした。新しいモデルは「Cシリーズ」「Gシリーズ」「Xシリーズ」の3つでアルファベットが頭となり、その後に2桁の数字が続きます。春先に発表されたモデルは「C10」「C20」「G10」「G20」「X10」「X20」の6機種。この中で最上位モデルとなるのが「X20」です。

Nokia X20 カールツァイスカメラ搭載の「Nokia X20」

 6.67型ディスプレイを搭載する「Nokia X20」は、ベゼルの下部が若干広くなっていますが、そこに「NOKIA」のロゴをうまく配置しています。インカメラはパンチホール型、3200万画素とかなり画素数が高く、セルフィー性能を重視する若者などもターゲットにした欲張りな製品といえます。

Nokia X20 3200万画素のインカメラを搭載する

 プロセッサはSnapdragon 480を搭載。本体サイズは79.7(幅)×168.9(高さ)×9.1(奥行き)mm、重量は220gとやや重め。指紋認証センサーもディスプレイ埋め込みではなく側面の電源キーに搭載。ちなみに香港では2998香港ドル、約4万3000円です。

Nokia X20 Nokiaの5Gモデルは価格を抑えた。側面の電源キーが指紋認証センサーも兼ねる

 とはいえ、インカメラは前述したように高画質、メインカメラもカールツァイスとの協業で6400万画素+500万画素超広角+200万画素マクロ+200万画素深度測定と4つを搭載。超広角がもう少し高画質だといいのですが、6400万画素カメラを使えばいい絵を十分撮ることができます。

Nokia X20 4眼カメラ搭載、カメラはソニーやvivoと同じカールツアイスとの協業

 カメラを起動すると、倍率ボタンが独立した丸ではなくそれぞれがつながっているあたりがちょっと特徴的。また、中国メーカーのスマートフォンはモデル名をウオーターマークとして撮影時に埋め込みできますが、X20はイラスト入りのウオーターマークを張り付けできるとのこと。

Nokia X20 倍率表示がちょっと変わっている

 動画はフル画面表示、20:9のシネマライクなサイズでの撮影も可能。前後のカメラを同時に使うDual Sight録画などもできます。Dual Sightはかなり前のNokiaの上位機種が搭載していましたが、高画質インカメラを搭載しているX20だけに使い勝手は高そうです。

Nokia X20 全画面を使ってシネマサイズに近い動画も撮影できる

 プロセッサの性能的に高度な処理はできないかもしれませんが、日常的な写真や動画を撮るなら十分でしょう。

Nokia X20 「その他」からDual Sightを選べる。マクロやパノラマなど機能は少なめ

 2021年に登場したNokiaの5GスマートフォンはSnapdragon 480を搭載。本体がやや重いことや指紋認証センサーの位置などもコストを抑えた結果でしょうか。HMD Globalは5Gモデルでハイエンドは狙わず、ミドルレンジ以下の買いやすい価格の製品を増やす戦略で市場での生き残りをかけています。今後も着々と低価格な5Gモデルを増やし、いずれ日本にも投入してほしいものです。

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