2021年を振り返る(9月編):例年通り発表された「新型iPhone」/povoが約6カ月でバージョンアップMobile Monthly Top10

» 2021年12月30日 11時45分 公開
[井上翔ITmedia]

 2021年も、残りわずかです。ITmedia Mobileのアクセスランキングを月単位でチェックしつつ、この年を振り返っていこうと思います。今回は、9月のアクセス数トップ10を紹介します。

 例年、9月といえばAppleがモバイル系統の新製品、言い換えるとiPhone、Apple WatchやiPadの新製品を発表する頃合いです。しかし2020年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でiPhoneの新製品の発表は見送られました。

 2021年は例年通りiPhoneが発表されました。そのこともあり、9月の記事へのアクセス数は、トップ10のうち1位を含む4つが「iPhone 13シリーズ」に関する記事でした。他のiPhone関連の記事を含めると、トップ10のうち7つを占めました。Apple WatchやiPad miniの新製品も発表されましたが、Apple Watchは「2021年秋」と先送りされました。今度は「半導体不足」の影響を受けてしまったようです。

 iPhone 13シリーズは、細かく見ると「シネマティックモード」の搭載など新機能や新要素はあるものの、「iPhone 12シリーズのマイナーチェンジ」という側面がちょっと強めです。そのせいか、毎年iPhoneを買い換えていた複数の知人が今回(iPhone 13シリーズ)の買い換えを見送るという判断をしたことが結構印象的でした。

 話を聞く限り、iPhone 13シリーズの売れ行きの進捗(しんちょく)はiPhone 12シリーズと同じか、それより少し鈍い程度で大差はないようです。ただ、最近のAndroidスマートフォンと比べるとiPhoneの“新鮮味”が薄れていることは否定できません。それだけスマートフォンがコモディティ化した、ということでもあるのですが、2022年のiPhoneが“驚き”を提供してくれることを期待したいです。

iPhone 13シリーズ iPhone 13シリーズは、iPhone 12シリーズにはない新色があったりとよく見ると変更点や進化点もあるのですが、マイナーチェンジ感が強いことも否定できませんでした

 「iPhone祭り」ともいえるアクセスランキングの中、6位と9位にはKDDIと沖縄セルラー電話の「povo2.0」に関する記事が入りました。

 9位の記事にもある通り、9月6日にKDDIが「新サービス発表会」を行うことを明らかにしました。「新サービス」なので、同社のいうところの「ライフデザイン」(非通信事業)、あるいはメディアサービスに関する発表会なのかなと思いきや、3月にサービスを開始したオンライン専用ブランド(料金プラン)である「povo(ポヴォ)」のリニューアルの発表でした。既存のpovoはサービス名を「povo1.0」に改め新規受け付けも終了するといいます。

 ここで真っ先に浮かんだのは「え、半年前に始めたサービスをもうやめちゃうの?」という驚きでした。とりあえずある程度の月間通信容量が必要という人には、povo1.0も一定のメリットがあると考えたからです。でも、よくよく考えると似た名前のサービスが併存すると、それはそれで混乱を招くので、旧プランをフェードアウトすることも一定の合理性はあります。

 そして、一定条件はありながらも「月額0円スタート」という料金設定も驚きでした。少なくとも180日に1回は課金することが必要ではありますが、それ以外は完全に「0円」で運用できるプランをMNOが打ち出すとは……。

 やはり「月額0円スタート」はインパクトが強く、povo2.0は順調に契約者数を伸ばしているそうです。auブランドやUQ mobileブランドから他キャリアへの「流出」抑止にも奏功しているとも聞きます。ただ、そのうち「月額0円スタート」が議論を呼ぶのではないかと思います。総務省やMVNOの動きに引き続き注目したいと思います。

povo2.0 povoは早くもリニューアルされました

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