ただし、モバイル通信のトラフィックが集中する平日の正午から13時までの1時間だけは、速度が32kbpsに制限される。32kbpsと銘打たれてはいるが、実際には通信がタイムアウトしてしまう可能性が高く、利用できないアプリは少なくなさそうだ。メッセージアプリでテキストだけをやりとりするならいいが、SNSや音楽ストリーミング、動画などの利用は事実上できないと考えておいた方がいい。
mineoを率いるオプテージ 経営本部 モバイル事業戦略部長の福留康和氏は、「お昼の通信を制限せずに提供しようとすると、帯域の増強が必要になってしまい、お得な今の料金での提供が難しくなる」と明かす。逆に言えば、この料金プランを契約するユーザーが増えれば、トラフィックの一極集中を防ぐことが可能になる。借りている帯域を有効活用するからこそ、低価格で提供できたというわけだ。
高速通信がどうしても必要な場合のために、オプションとして24時間定額も導入する。料金は1回330円。後述するお昼の32kbps制限だけでなく、1.5Mbpsや3Mbpsといった制限も外れる。追加のコストはかかってしまうものの、サイズの大きなアプリをダウンロードしたり、高画質な動画を視聴したりする際に活用できる。
マイそくの前身は、2021年6月に提供が開始されたパケット放題Plusだ。これは、マイピタのオプションという位置付けで、高速通信をオフにしたときの速度が1.5Mbpsに上がるというサービス。データ容量を使い切った後や、自ら高速通信をオフにすることで、マイピタを低速の無制限プランにすることができるのが特徴だ。
スタンダードコースの1.5Mbpsという速度も、パケット放題Plusを踏襲した。福留氏によると、1.5Mbpsあれば、「SNSやQRコード決済、音楽ストリーミングなど、ほぼ全てのアプリを問題なく利用できる」という。その上で、「さらに高画質な動画を視聴したいという方や、Web会議を含めてより安心してご利用いただきたいという方に向けて、プレミアムコースを用意した」(同)。
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