楽天モバイルが全47都道府県を順次、自前回線エリアに――プラチナバンドはいつ手に入るのか石川温のスマホ業界新聞

» 2022年04月17日 10時00分 公開
[石川温]
「石川温のスマホ業界新聞」

 楽天モバイルのKDDI 4G LTEローミングエリア情報が更新された。4月1日以降、岩手県、山形県、山梨県、和歌山県、島根県、高知県、長崎県、鹿児島県でもローミングが順次終了することが明らかになった。これにより、日本の全47都道府県で順次、楽天回線に切り替えていくことになる。

この記事について

この記事は、毎週土曜日に配信されているメールマガジン「石川温のスマホ業界新聞」から、一部を転載したものです。今回の記事は2021年4月9日に配信されたものです。メールマガジン購読(税込み月額550円)の申し込みはこちらから。


 楽天モバイルの矢澤俊介新社長によれば「いま、楽天モバイルは地方での新規契約が伸びている」という。ローミングエリアだった地方においてはローミングで使えるのは5GBという制限があり、これで2178円(20GBまでの扱いとなるので)では割高感があった。

 しかし、楽天モバイルの自前回線エリアに切り替えることで、使い放題のメリットが得られるようになり、ユーザーが一気に増えるというわけだ。

 楽天モバイルでは地方だけでなく、公共交通機関のローミング打ち切りにも注力している。東京メトロにおいては4月1日以降、渋谷〜表参道間、青山一丁目〜永田町間も楽天回線に切り替わる。これにより、今後もローミングを継続する駅は人形町駅、渋谷駅、茅場町駅、目黒駅、八丁堀駅などに絞られていく。

 また、東海道新幹線においても全66トンネルのうち、46トンネルは楽天回線に切り替える予定だとしている。

 矢澤俊介社長は「一刻も早くカバレッジを広げて、KDDIのローミングを切らせていただく。契約は数年残っているが、来年度中には屋外の契約は切りたい。屋内、商業施設、ビルなどは工事に時間がかかり、しばらくローミングは継続するが、屋外は来年度中はゼロにするつもりだ」と語る。

 ただ、2021年度中に楽天回線エリアに完全に切り替わるはずだった千葉県と神奈川県においては2022年4月以降も一部、ローミングエリアが継続することが明らかになった。楽天モバイルの計画通りには進んでいない可能性がある。

 矢澤社長の「2023年中には屋外のローミングを打ち切りたい」という発言について、KDDI関係者は「そうはいっても、今後、しばらくはローミング提供は続くのではないか。なかなか厳しいと思う」と語る。

 KDDIから見れば楽天モバイルは、接続料を支払ってくれる「大事なお客様」であり、すぐにローミングを辞めてもらっては困るのだ。

 楽天モバイルでは、400名の営業チームがフェムトアンテナを毎日、200〜300台、設置して回っているらしいが、屋内対策には限界があるし、いつまで経ってもローミングに頼るわけにもいかない。

 楽天モバイルとしてはプラチナバンドの獲得に動き出しているようだが、岸田政権はどのように判断するのか。これが菅政権時代であれば、スピーディに話が進んだのだろうが、岸田政権は検討だけで終わってしまうことも考えられる。

 菅義偉氏の復活が待ち望まれるのではないだろうか。

© DWANGO Co., Ltd.

アクセストップ10

2026年06月14日 更新
  1. KDDIのpovo、「つながらない」に悩む楽天ユーザーを本気で救済開始か Xで意味深投稿 (2026年06月13日)
  2. シャープが「AQUOS」を中高価格帯へシフトする理由 メモリ高騰が直撃するエントリースマホの限界 (2026年06月13日)
  3. PayPayの誤送金トラブル、なぜ「強制キャンセル」できない? 広報に聞いた理由と自衛策 (2026年06月13日)
  4. DAZNのW杯「月額980円」表示に落とし穴 ユーザーを困惑させた2つの“ダークパターン”とは (2026年06月12日)
  5. スタバ長時間滞在、なぜ「一律ルール」設けない? “スマホでゲーム、PCで仕事も…広報見解は (2026年06月12日)
  6. 「JALモバイル powered by ahamo」のお得度を検証 本家ahamoやIIJmio版とは何が違う? (2026年06月12日)
  7. ゲオの“今だけ”スマホ買い取り額UP、実はうそ? 消費者庁が厳しい目 (2026年06月12日)
  8. 新エントリースマホ「arrows We3」発表 コンパクトな高耐久ボディーに5000mAhバッテリーや新カメラを搭載 (2026年06月11日)
  9. 追加料金なしで海外データ通信が使える快適さ そして外国で「シャッター音」を忘れて羽根を伸ばすスマホ (2026年06月12日)
  10. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー