狙うは“原点回帰” テクノロジー愛好家向けブランド「POCO」を日本導入するXiaomiの狙いを聞く(3/3 ページ)

» 2022年06月23日 21時00分 公開
[井上翔,ITmedia]
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おサイフケータイがないのはどうして?

―― 御社のスマホでは、一部モデルで「おサイフケータイ(モバイルFeliCa)」に対応するなど、日本向けの独自カスタマイズも行っています。しかし、POCO F4 GTは海外で販売されているモデルと同一仕様で、日本向けのカスタマイズがなされていません。なにか理由があるのでしょうか。

ワン氏 コストカットをする際には“思いきり”が必要な場合もあります。今回のPOCO F4 GTは、さまざまな面でコストカットをすることでお求めやすい価格を実現できました。

 今回、POCO F4 GTでおサイフケータイの搭載を見送った理由は大きく3つあります。

 1つ目がPOCO F4 GTがそれほど数を多く売るモデルではないということです。(おサイフケータイに)対応するための開発費やコストを回収することは難しいと判断しました。

 2つ目は、おサイフケータイが必要というハイエンド志向のユーザーにはXiaomi 11T Proという選択肢が用意されているということです。11T Proも、POCO F4 GTと同じく120W急速充電に対応しています。

 そして3つ目がPOCOというブランドの位置付けです。先ほども話にあった通り、POCOはパフォーマンスを重視するユーザーに向けたブランドです。パフォーマンスにおいて“100点満点”という所を狙ったがゆえに、(おサイフケータイを)見送ったという感じです。

 POCO F4 GTは、日本におけるPOCO初号機です。この商品に対する反応を見て、今後どうするのか検討はしていきたいと思います。

安達氏 最近のスマートフォン決済は多様化していて、おサイフケータイだけでなくコード決済も普及しています。「スマホ決済」というくくりでいえば、おサイフケータイがなくても何とかなる環境が整ってきたということも判断の背景にあります。

NFCならOK おサイフケータイを搭載していないPOCO F4 GTだが、EMVコンタクトレス決済に対応するNFC通信機能は備えているので、「Visaのタッチ決済」または「Mastercardのタッチ決済」に対応するカードとの組み合わせによる非接触IC決済は可能だ

5G NRのn79(4.5GHz帯)に対応しないのはなぜ?

―― コストという面でいうと、5G NRのn79(4.5GHz帯)に対応しないのも同様の理由でしょうか。日本では(最大手の)NTTドコモが採用していますが、世界的に見るとほとんど使われていないということもあり……。

ワン氏 n79に対応するためには、特殊な部品が必要です。その部品を搭載するためのスペースも(ボディーや基板に)確保しなければなりません。ゆえに端末の開発や製造にかかるコストも上がってしまいます。

 仮にn79に対応する端末を発売する場合、Xiaomiであれば発売する12〜14カ月前には仕様を確定していなければ間に合いません。

全3色展開 触れる機会は設けないの?

―― POCO F4 GTは海外と同じ「Knight Sliver(ナイトシルバー)」「Stealth Black(ステルスブラック)」「Cyber Yellow(サイバーイエロー)」の3色展開です。個人的にはCyber Yellowが気になってるのですが、他にも検討したカラーはあるのでしょうか。

安達氏 今回は、頑張ってグローバルと同じ3色を持ってきたという感じです。効率性を考えるとカラーバリエーションはできるだけ絞った方がいいのですが、(日本における)POCOの第1弾ということで、印象付けて伝えることが重要と考えて、それぞれに特徴のある3色をそろえました。

 確かにCyber Yellowが目立つのですが、Knight Sliverのメタルフィニッシュもカッコいいですし、Stealth Blackの質感の良さもお勧めです。どの色も魅力的なので、しっかり悩んでいただければと思います。

3色展開 日本導入に当たっては、グローバルで取りそろえている3色全てを導入することになった。最初はCyber Yellowに人気が集まりそうだが、時がたつにつれて他の2色もじわじわ売れていくだろうという見立てのようだ

―― POCOブランドのスマホはオンラインのみの販売とのことですが、これだけ良いものを出したら実際に見て触れる機会を作ると良いと思います。キャラバン(小規模な展示会)などをやる予定はないのでしょうか。

ワン氏 現時点ではオンラインイベントのみを計画しています。現在、POCOの専門(プロモーション)チームを立ちあげている所です。ご提案のイベントやキャラバンは、ブランド的にも親和性が高いと思うので、プロモーション費用を抑えつつ、さまざまなタッチポイントでブランド認知を向上していければと思っています。



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