上級執行役員 VP of Engineeringの片山暁雄氏は、企業のIoTプロジェクトの商用化支援に向けた取り組みを説明。IoTのプロジェクトを進める上ではPoC(概念実証)から商用展開する上で難しい部分が多いそうで、中でも商用で活用できるデバイスが欲しいとの声がユーザーからは多く挙がっているという。
そこでソラコムでは、商用に活用できるデバイスの拡充も進めており、今回は新たに、電池駆動で約10年利用できるIoTゲートウェイ「IoT無線ユニット マルチコンバータースターターキット」の提供を発表した。片山氏は、商用化に向けて他にも多く抱えている課題の解決も進めたいとしており、定額で気軽に利用しやすいワークショップ型のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進支援サービス「SORACOM Booster Pack」の提供も打ち出している。
そして最後に玉川氏が、2022年5月に提供を開始したクラウドカメラサービス「ソラカメ」のアップデートについて説明した。ソラカメはアトムテックの「ATOM Cam 2」をベースとし、初期費用が2980円、月額料金も990円と非常に安価なことから既に多くの企業などに導入されているという。
そこで玉川氏は顧客からの要望に応える新たな施策を打ち出しており、その1つはソラカメのAPIを限定公開すること。API経由でさまざまなシステムとの連携や自動化が実現できるそうで、実際にAPIを用いてWeb上でカメラの録画映像を確認できるようにした、簡易Webコンソールも提供する。
また、モバイル通信でソラカメを利用したいというニーズに応えるべく、「ソラカメ専用セルラーパック」を近日中に提供することも明らかにした。こちらはソラカメ専用の定額SIMとWi-Fiホームルーターのパッケージとして提供され、月額料金は4950円になるとのことだ。
そしてもう1つ、新たに「ATOM Cam Swing」のソラカメ対応も発表。これはATOM Cam 2と同等の機能・性能を備えながらも、水平方向に360度、上下方向に180度回転する高機能なネットワークカメラ。導入初期費用は4280円とやや高くなるものの、同等の機能を備えたカメラとしては手頃で、なおかつ月額料金などは変わらないことから、低価格でより高度な撮影ができることがメリットになる。
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