毎月1円で思わず購入 「Galaxy Z Flip3 5G」に触れて分かった、縦折りスマホの真価(2/2 ページ)

» 2022年07月19日 15時00分 公開
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メインディスプレイまわりもおろそかにしてはいけない

 もちろんメインディスプレイで得られる体験もおろそかにしてはいけません。サブディスプレイではできない操作をするメインディスプレイは小さい画面からの開放を意味するもので、使いにくいとは思わせない、むしろカタルシスさえ感じるような作りにするのが非常に大事です。

 例えば、サブディスプレイで通知をチェックし、それが大事な要件だったときにスマホを開く必要があったとしましょう。サブディスプレイの通知から「アプリを開く」を選択し、スマホを広げてる間に生体認証を済ませてアプリを起動、ロードしておくことで開いたらすぐ大画面で情報にアクセスできるとしたらその体験は「心地よい」ものでしょう。

 しかし、Galaxy Z Flip3 5Gはカバーディスプレイを起動するときに指紋認証ボタンに触れていても指紋認証はされておらず、画面を開いてはじめて認証、その後のアプリの起動にも時間がかかる仕様となっており、正直心地よくはないです。サムスン電子お得意のリフレッシュレート120Hzの鮮やかなAMOLEDディスプレイは普通に使う分には素晴らしいのですが、細かい操作感をもう少し詰められるといいと感じます。

Galaxy Z Flip3 5G 通知からアプリを開く様子。起動速度はそこまで悪くない

 また、縦折りの折りたたみスマホのメインディスプレイはその仕組み上縦に長くなりがちです。例えば、Galaxy Z Flip3 5Gのメインディスプレイは解像度1080×2640ピクセルのアスペクト比22:9、razr 5Gのメインディスプレイは解像度876×2142ピクセルのアスペクト比21:9と、縦に長い「Xperia 1」シリーズの21:9ディスプレイに匹敵する縦長ディスプレイとなっています。縦に長いことを生かした2画面表示や、それに加えて折り目を生かしたアプリの最適化といった点も縦折りの折りたたみスマホのバリューとなり得るでしょう。

折り目どうのこうのは本質ではない

 スマホが普及してからわれわれの時間が画面の奥に使われることが格段と増え、コロナ禍になってからはその傾向がさらに加速しています。

 ダラダラとSNSをチェックする、目的もないのにYouTubeで動画を流し続ける、毎日同じようなソーシャルゲームのデーリーミッションをこなす、そんなことばっかりしていないか。現実世界の光や空気、季節感の変化といった魅力を見落としていたり、家族や友人とのコミュニケーションが減っていたりしないか――。折りたためるGalaxy Z Flip3 5Gに触れてからこんなことを自分に問いかけることが多くなりました。

Galaxy Z Flip3 5G

 折りたたみスマホの評価では折り目が目立つかどうかや折りたたみやすさに目が行きがちですが、縦折り折りたたみスマホの本質はそこではありません。テレスクリーンともいえるようなディスプレイを自分から遠ざけることで得られる価値、付随して求められる折りたたんだ状態で快く使えるかどうか、端末を開いて得られる体験のギャップこそ注目に値するのではないかと私は感じます。

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