「BALMUDA Phone」でスマートフォン市場に参入したバルミューダ。日本ではiPhoneの人気が高く、半数近くのシェアを持つが、それでもバルミューダの寺尾玄社長は「チャンスがあると感じている」と自信を見せる。その理由として「iPhoneがあまりにもスタンダードになりすぎた」ことを挙げる。
寺尾氏は、「今のスマートフォンがあまりにも画一的になってきた。iPhoneとAndroidで種類はあれど、私にはほとんど同じに見える。スマートフォンの世界では選択の自由がない」と話す。その背景には「iPhoneがシェアを高めたこと」があり、「今のスマートフォンの画一性を呼び出しているのはiPhone」だと指摘する。
「私が好きだったAppleは王者を追い落とす(のが本来の)姿だったが、彼らが世界の巨人になって、他のメーカーがiPhoneのようなモデルを作った。いくら何でもこの状態が長く続きすぎているので変化が欲しいが、誰もやってくれない。仕方ないから自分でやる」というのがスマホ事業に参入したきっかけだったという。
寺尾氏は、iPhoneがスタンダードになりすぎていることが逆に弱点となり、「別のものが欲しい人が必ず現れる」。そこにチャンスを見いだし、BALMUDA Phoneの付け入る隙があると考えているようだ。
“別のもの”としてBALMUDA Phoneで訴求するのが、4.9型ディスプレイを搭載した小型ボディー、直線を排したラウンドフォルム、ユーザー体験を重視したという独自のアプリ。果たしてスタンダードではないモデルが欲しいユーザーの心をつかむことができるのか、注目だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.