20万円超えのスマホも安く持てる 4キャリアの「端末購入プログラム」を比較(1/3 ページ)

» 2022年07月28日 15時30分 公開
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 多くのキャリアやMVNOが携帯電話の料金プランを見直し、選択肢も増えてきました。一方、ハイエンドスマートフォンを中心に、端末の価格は値上がりの傾向にあります。機種によっては20万円を超えるものも現れてきました。

 そんな端末をお得に購入できる「残債免除プログラム(端末購入プログラム)」を、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリアが提供しています。そこで今回は、各社の残債免除プログラムをまとめてみました。

※記事内の価格は全て2022年7月28日の価格で税込みとなります。

残債免除プログラムとは何か

 まず、残債免除プログラムとはそもそも何かという点から説明していきます。

 残債免除プログラムには大きく分けると「残債免除」と「残価設定ローン」の2種類の方法があります。

  • 残債免除……機種を分割購入し、規定の期間(キャリアごとに異なる)が過ぎたら機種回収を条件に残りの機種代が免除になる購入方法
スマホ購入プログラム 残債免除の例
  • 残価設定ローン……残価(購入した商品の数年先の価値:販売者の買い取り保証額)をあらかじめ設定し、残価を除いた金額を分割で支払っていく購入方法
スマホ購入プログラム 残価設定ローンの例

 2種類の購入方法のどちらにもいえることは、分割で購入すると機種代金が安くなるという点です。

 一括で購入すると必ず全額支払わなければいけませんが、分割で購入した場合は、残債免除プログラムを使って安くすることもできれば、そのまま払い続けたとしても一括と総額は変わらないので、金額面の損はありません。

 機種を購入する方法は、Apple Storeなどのメーカー直営店でSIMロックフリー端末を購入する方法や、中古業者から購入する方法など、キャリアショップで購入をせずとも購入する方法はありますが、上記の点から、キャリアショップで残債免除プログラムを利用して機種を購入することで、ユーザーは機種を安く購入することができます。

 以前は新しい機種を購入しなければならなかったり、そのキャリアで回線契約がないといけなかったりしましたが、現在は過去のプログラムも含めてその条件は撤廃されたので、例えば回線はランニングコストが安い格安キャリアを契約していたとしても、機種は大手キャリアで残債免除プログラムを利用して購入することもできるわけです。

残債免除プログラムの注意点

 残債免除プログラムには注意点がいくつかあります。

 まず、どのキャリアの残債免除プログラムも必ず「機種の回収が条件」という点です。機種を手元にずっと置いておきたいという方は、残債免除プログラムが使えません。

 また、回収する際に機種が故障していたり破損をしたりしていると、ユーザー側に料金が発生し、最悪のケースでは回収不可となりプログラムが適用できなくなります。発生する料金に関しても、キャリアの保証に加入しているかどうかで、金額が変わってきます。

スマホ購入プログラム 各社のプログラム比較

 回収不可となるケースはキャリアごとに多少異なりますので、この後のキャリア別での説明で解説いたします。

 現在の各キャリアの残債免除プログラム内容を解説していきます。

 1点注意をしなければならないのが、現在の残債免除プログラムの内容は以下になるのですが、1年前や2年前など、購入したタイミングにより、残債免除プログラムの内容が変わってきます。

 残債免除プログラムは返却するタイミングでの内容ではなく、機種を購入したタイミングでのプログラム内容が適用になりますので、その点はご注意ください。

ドコモ:スマホおかえしプログラム/いつでもカエドキプログラム

 ドコモには2種類の残債免除プログラムがあります。

 2021年夏モデルより前の機種に適用される「スマホおかえしプログラム」と、2021年iPhoneと冬モデル以降に適用される「いつでもカエドキプログラム」です。購入する機種によって適用される残債免除プログラムが異なりますので、ご注意ください。

 また、ドコモの場合はプログラムに加入した翌月を1カ月目とし、1カ月目でのお支払いを1回目のお支払いと表現していますので、それを前提にお読みください。

 スマホおかえしプログラムは、dポイントクラブもしくはドコモビジネスメンバーズ会員の方が、対象機種を36回の分割払いで購入し、その後、対象機種を返却して査定完了をすると、その翌々月請求分以降の分割支払金(最大12回分)が不要となる残債免除方法のプログラムです。

 いつでもカエドキプログラムは、dポイントクラブに加入している方が、対象機種を残価設定型24回払いで購入し、23カ月目までに対象機種を返却し査定完了をすると、24回目(残価)の支払いが不要となる残価設定ローン方法のプログラムです。

 いつでもカエドキプログラムは返却時期により適用内容のパターンが3つあります。

  • パターン1(1〜22カ月目にプログラム利用した場合):支払24回目(残価)の支払いが不要。利用が早い場合には早期利用特典として、返却翌月〜23回目までの分割支払が割引されます
  • パターン2(23カ月目にプログラム利用した場合):支払24回目(残価)の支払いが不要。23カ月目までに対象機種を返却しない場合、支払期間(回数)を49カ月(47回)に延長し、24回目(残価)の分割支払金をさらに24分割した金額を24回目以降の各回の「再分割支払金」として支払う
  • パターン3(24〜46カ月目にプログラム利用した場合):翌月以降の再分割支払金の支払いが不要

 例としてiPhone SE(第3世代)64GB をいつでもカエドキプログラムで購入した場合、支払い1回目は端数分が足されるので1650円、2回目から23回目までは月々1640円の機種代金が発生し、24回目に支払いの残価設定は3万5640円となるため、支払総額は7万3370円となります。

 しかし23カ月目に機種を返却した場合、この残価の支払いが不要になりますので、実質3万7730円で購入することができます。

スマホ購入プログラム いつでもカエドキプログラムを適用してiPhone SE(第3世代)64GBを購入する場合の料金

 両方のプログラムとも、対象機種の回収が条件となっておりますが、 以下の場合は特典を利用することができません。

  • 暗証番号ロック解除とオールリセットが実施されていない場合
  • 製造番号が確認できない場合
  • 改造などメーカーの保証外となるような場合
  • ネットワーク利用制限がかかっている場合
  • 基板が断裂している場合
  • 対象機種がドコモの指定する正規店で購入されたものではない場合
  • 支払い債務に滞納がある場合
スマホ購入プログラム ドコモのプログラム
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2024年