カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ(以下、カウンターポイント)は8月18日、折りたたみスマートフォンの出荷台数などに関する予測データを公開した。
それによると、2021年の折りたたみスマホの出荷台数は900万台だったが、2022年には73%増の1600万台になる見込みで、2023年には2600万台が世界で出荷される見通しだという。
折りたたみスマホは有機ELディスプレイ(フレキシブルディスプレイ)を採用し、閉じた状態では一般的なスマホ、開いた状態ならタブレットのように扱えるもの。フォルダブルスマホとも呼称されることがあり、サムスン電子の「Galaxy Fold」や、Huaweiの「Mate X」などを筆頭に、2019年頃から市場に製品が投入されはじめた。
その後もサムスン電子はGalaxy Foldの後継機を販売し、2022年上半期世界シェア(出荷台数ベース)で62%を獲得した。
スマホカメラでシェアを伸ばしたHuaweiも、サムスン電子を追うように折りたたみスマホを市場に投入してきたが、米国政府が2019年にHuaweiなど、一部の中国企業を「国家安全保障の脅威になりかねない」として、制裁措置を発動した。そのため、Huaweiの世界シェアが低下したとの見方がある。
実際、カウンターポイントの予測データによると、サムスン電子に次いでHuaweiが16%、OPPOが3%となっており、折りたたみスマホ王者のサムスン電子と大きく引き離されている。
その理由についてカウンターポイントは、HuaweiやOPPOなどの折りたたみスマホの展開国が、ほぼ中国内に限られているためであると指摘している。
カウンターポイントは、「サムスン電子は当初から市場をリードしており、しばらくはその優位性が続くと思われる」というシニアアナリストのジェネ・パーク氏のコメントを引用し、サムスン電子は今後も大きく成長する見通しだとしている。
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