MVNOサービス「HISモバイル」はeSIMの提供を8月24日に始めた。ユーザーは100MB未満かつ音声付きで月額290円(税込み、以下同)からの料金プラン「自由自在290」を申し込む際、eSIMと物理的なSIMカードのどちらかを選べるようになった。
提供開始当初は音声のみでデータは選べない。同社によると、データのみの料金プランでもeSIMを選べるようにすべく、現在開発を進めているという。eSIMの発行に際し追加料金はかからないが、契約時の手数料として3300円が発生する。
提供に至った理由について、同社は「自由自在290の提供開始と同時にeSIMの問い合わせが多かったことに加え、海外の旅行会社や旅客からeSIMサービスの要望が多かったため」としている。
eSIMは遠隔でSIMの情報を書き込めるため、SIMカードの抜き差しが不要な点に加え、オンラインで契約から開通までの作業を完結できるのが特徴だ。
一方でeSIMの導入には設定の難しさや導入時のトラブルが多くあり、特にデュアル化する場合は環境によって導入可否確認を要するなど、必ずしも万人向きとは言いがたいと同社は考えている。
そのため、今後はeSIM利用方法の拡充・導入手順を動画化するなどの準備を進めていくとしている。
HISモバイルのeSIMは以下の端末に対応する。
その他、Google Pixel 4以降、OPPO、Huawei、AQUOSなど一部の機種、楽天モバイルが提供しているRakuten Mini、Rakuten Hand、Rakuten BIGでも動作可能としている。同社によると、1年以内に発売されたeSIM端末はおおむね対応するとのこと。対応端末一覧表については、作成しているという。
eKYCは開発中とのこと。eSIMを選択した場合の本人確認に関しては契約者宛に確認コードが郵送され、それを専用サイトへ入力することで契約へ進める。この点は「日本通信と同様の方法を採用」(同社)している。
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