iOS 16の「画像切り出し」機能が面白い！ コラージュだって簡単にできてしまう：荻窪圭のiPhoneカメラ講座（1/2 ページ）

[荻窪圭，ITmedia]

PicCollageというコラージュアプリを使い（無料版なのでロゴがはいっています）、背景写真の上にうちの黒猫を重ねてみたもの。こんな風に遊べるのがiOS 16だ

　9月13日深夜にiOS 16がやってきて、SNSで最初に話題になったのがAIを使った画像からの被写体切り抜き。Appleのサイトには「背景からの対象物の抜き出し」と訳されているけど、それだとあまりに直訳っぽいので、多くの人は「画像切り出し」とか「写真切り抜き」とか「被写体切り取り」とか「対象物抜き出し」とか好きな呼び方をしているのだけど、何かその実態を一言で表すよい名前が定着するといいですな。

特定の被写体を切り出して保存する

　この切り出しができるのは「写真」アプリ。これはもう今回のOSアップデートで一番遊ばれている機能といっていいんじゃないかと思う。

　写真上でぐぐっと長押しすると「それが対象物」だと判断されれば自動的にAIさんが頑張って切り出してくれる。対象物っぽかったら人じゃなくてもOK。猫でも鳥居でも電車でも行けます。

猫を切り抜いてみた。世田谷区経堂にある「保護猫シェルターqueue」にて（写真＝左）。福山駅にて。当時まだ走っていた500系の写真が出てきたので切り抜いてみた（写真＝右）

意外なものもいけますよ、ってことで、鳥居を切り抜いてみた

　ちなみに、写真じゃなくて画像なら何でもいいので、ソースはスクリーンショットでも動画のヒトコマでもいい。

　ここで、抜き出して幽体離脱だーと喜んで終わってはしょうがないわけで、当然、これを他のアプリでも活用したいのである。

　そのまま他のアプリにドラッグ……してもいいけど、iPhoneの画面でそれをするのは指にいささかややこしい動きをさせねばならないので、「コピー」して他のアプリでペーストするなり、いったん「画像に保存」して他のアプリ上で呼び出したりするといい。

「コピー」すれば（画像のコピペに対応している）他のアプリ上でペーストできる（写真＝左）。「共有」から直接他のアプリに渡したり画像を保存したりしてもよし（写真＝右）

　画像は「透過PNG」形式（対象物以外は「透明」扱いになる形式）で保存されるので、それに対応したアプリならいい感じに、そうでないアプリなら周辺が「白」い画像として扱われる。

切り出した画像を他のアプリに貼り付ける

　これをどう使うか。例えば神社の由緒書き部分だけを「クイックメモ」に入れてみた場合。iPhoneのカメラを画像メモ代わりに使っている人は、こうして情報を整理するのにいい。なお、iOS 16では日本語の文字認識にも対応したけど、縦書きには未対応なのが残念である。

神社の由緒書き部分を長押しして切り出し、クイックメモにペースト。画像メモ代わりに使っている人によし

　切り出した画像を送るのは簡単だ。「コピー」して「ペースト」すればいい。「iMessage」はもちろんのこと、TwitterでもMessengerでもLINEでもいける。

コピーした画像をTwitter上でペースト。MessengerでもFacebookでもLINEでもペーストすればこのように画像が貼り付けられる

　ここではせっかくなのでコラージュして遊んでみる。

　切り抜いた対象物を集めて遊ぶにはアプリが必要なんだが、「写真」アプリは残念ながら切り抜くだけで貼り付ける機能は無いし、「メモ帳」は貼り付けられるけど、コラージュ作品を作れるかといわれると、そこまでではない。

　サードパーティーのアプリにもいくつかコラージュものがあるけど、無料だと機能制限があったりロゴが入ったりするし、いろんな機能があってシンプルに使うにはおすすめできるものがなかなかない。

　そうだな、無料だとロゴが入るし、毎回サブスクへの登録を促されるけど、PicCollageなんかはコピー＆ペーストに対応していて使えそうだ。ベースとなる写真を背景レイヤーに置き、その上にコピー＆ペーストを使ってオブジェクトを重ねていく。

夜景写真の上に鳥居を貼り付け、さらに別のものを貼り付けようとタップしたところ（写真＝左）。「貼り付け」でペーストできる貼り付けたら大きさや位置を調整するのだ（写真＝右）

完成……って何が完成なのか分からないけど、まあ夜の街を走って鳥居をくぐりぬけてゴールである。何を表現したかったのか、とかは聞かないでくれ