夜景は三脚は使用せず手持ちで撮影している。Xperia 1 IVは夜景モードがないため、通常撮影となっている。この中ではAQUOS R7が一番きれいに撮影できていると感じる。iPhone 14 Pro やGalaxy S22 Ultraもかなり健闘している。Xperia 1 IVはセンサーサイズが最も小型なこと、HDR補正が弱めなもあって、このような場面では不利になりがちだ
ズーム性能を比較してみた。ともに1倍、デジタル10倍望遠で撮影している。AQUOS R7については1倍と最大望遠の6倍となる。
これらの作例を見ると、専用の10倍望遠レンズを持つGalaxy S22 Ultraに軍配が上がる。一方で3倍望遠のレンズながら、iPhone 14 Proの10倍望遠がかなりきれいに処理されていることが分かる。光学5.2倍のレンズを持つXperiaと比べても画質的に劣っている点は少ない。AQUOS R7に関しては、もともとが超広角の切抜きという特性もあって最大望遠は6倍までとやや不利な状態となる。
AQUOS R7に関してはメインカメラの高性能なセンサーを用いるため、非常にきれいに撮影できている。iPhone 14 ProやGalaxy S22 Ultraをはじめとした機種は画角の広さに重点を置いており、ダイナミックな撮影が可能だ。Xperia 1 IVは空の色がやや暗めな点が惜しい。
iPhone 14 Proと最新Android スマートフォンのカメラを撮り比べしてみたが、iPhoneがハードウェア的にも先行していたAndroid スマートフォンに追い付きつつあることを実感した次第だ。かなり良くまとまっており、特別こだわりがなければ多くの人が満足できるレベルの仕上がりだ。
今回は比較していないが、動画撮影においても強力な手ブレ補正、シネマティックモードなどもiPhone 13世代から大きく強化されている。
iPhone 14 Proは今回比較した3機種に比べると、オーソドックスな構成となる。Galaxy S22 Ultraは10倍望遠を備え、ズーム性能に重きを置いた構成で、AQUOS R7は1型の大型センサーを生かした表現力重視のスナップシューターだ。Xperia 1 IVはハードとソフトが織り成す操作感のフィーリングを楽しめる。どれもiPhoneにはない魅力を備えた機種になっていることを改めて確認できた。
一方で、iPhone 14 Proではレンズフレアが乗ってしまう場面が多く見られた。スマートフォンの場合、物理的制約からレンズの光学性能を強化したものは少数であったが、近年ではソニーのXperia PRO-Iといった、ガラスモールドレンズに反射防止コーティングを備える高品質な製品も現れている。
高度な画像処理、大型のイメージセンサーを搭載。各社次の一手はレンズの性能向上に重きを置くことになると推察される。レンズコーティングに関しては日本ではソニーが、海外ではVivoなど中国メーカーでも力を入れているメーカーがある。
スマートフォンのカメラ性能を底上げするきっかけになると考えられるiPhone 14 Pro。iPhoneに限らず今後登場するスマートフォンカメラの性能からも目が離せない。
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