迷走? マスク氏買収のTwitterはどこに向かうのか 今、起きていること(2/2 ページ)

» 2022年11月15日 12時35分 公開
[山本竜也ITmedia]
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ツイートに長文テキストを添付できる新機能も

 そんな迷走気味のTwitterですが、一応、新機能についても発表されています。それがツイートに長文テキストを添付できるというもので、マスク氏は「メモ帳スクリーンショットの愚行を終わらせる」とツイートしています。

 Twitterは6月から、ブログのように長文を書き、そのリンクをツイートできる「Twitter Notes」をテストしていました。マスク氏の言う機能がこれのことなのかは分かりませんが、フォロワーからの「Twitter Notesのことか」という質問に対しては「Something like that(同じようなものだ)」と回答しています。

マスク氏自らがツイートで告知

 なお、これまでであれば、こうした変更は公式ブログや公式アカウントで報告されていたのですが、公式ブログは10月27日で更新が止まっており、公式アカウントもTwitter Supportアカウントが11月10日に「なりすましや偽物を積極的に取り締まっている」とツイートしたのみ。基本的な告知は、マスク氏やTwitter幹部が個人アカウントでツイートするにとどまっています。解雇した一部の従業員を呼び戻しているとも伝えられており、社内は大混乱といったところなのでしょう。

 こんな混乱した状態でもTwitter Blueの値上げなどを断行している背景には、赤字体質の改善ということはもちろんのこと、Twitter買収にかかった440億ドルの回収という目的もあるのでしょう。海外メディアPlatformerは、内情に詳しい関係者からの話として、マスク氏がTwitter全体の有料化を検討していると報じています。毎月一定時間のみ無料で利用でき、それ以上はサブスクリプションに加入する必要があるという形が検討されているようです。

 一時期は、サービス継続のために課金させてほしいというユーザーも多かったTwitterですが、いまではそうした声はほとんど聞かれなくなりました。今後、本当に有料化するようであれば、多くのユーザーがTwitterを離れることも考えられます。また、これを機会に新サービスや新プラットフォームが立ち上がり、業界の新陳代謝が進む可能性もあります。Twitterが今後もユーザーを増やし盛り返していくのか、あるいは徐々に衰退していくのかはまだなんとも言えないところですが、数年後に「Twitterが変わったのは2022年だった」と言われるのは間違いなさそうです。

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