街のスマホ修理店でiPhoneを修理 メリットと注意点は?(2/2 ページ)

» 2022年12月02日 10時30分 公開
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いざ、修理が始まっても起こり得ること

 見積もりを終え、修理作業の同意をすると修理が始まります。スマホステーション吉祥寺店公式サイトにも書かれていますが、初期化は不要なので、何もトラブルがなければスマートフォン内のデータが消えることはありません。iPhoneの画面割れの修理であれば、作業時間は1時間もかからないことがほとんどのようです。そして画面割れに限らず、修理費用、修理時間に関しては、見積もりで案内された内容と異なることはほぼありません。

 しかし、iPhoneとAndroidを問わず、故障状況によっては作業中に不具合が発生することもあります。スマートフォンの中を開けてみて別の故障箇所が発見された場合、いったん修理は中断。再度見積もり金額の提示を受けます。そこで修理を続行するか、中止するかはこちらで決めることができますが、仮に修理自体を中止することになっても修理内容によっては「作業料金」がかかるケースもあります。また故障状況によっては修理自体が続行できないこともあるため「修理に出したから必ず直してもらえる」とは限らないことには注意が必要です。

 このあたりの注意点に関しては、事前の修理見積もり段階でしっかりと説明を受けることができますので、気になることがあったら聞いておきましょう。

iPhone修理iPhone修理 修理の様子

画面修理前と後の比較、データはそのまま

 画面修理は1時間程度で完了。ちなみに筆者の場合、iPhone SE(第2世代)の画面パネルは3種類あるうちの「真ん中の価格帯」の画面パネルを選択し修理してもらいました。

 機種によっては筆者のように「松竹梅」方式で画面パネルを選べますが、「修理後も長期間その端末を使いたい」という人は、「松」か「竹」から選ぶケースが多く、「(画面が割れてしまいタッチが反応しなくて困っているが)割れた画面を直してもらって急場をしのげたら、すぐに機種変更するつもり」という人は「梅」を選ぶケースが多いようです。

 一般的には高価格の画面パネルほど輝度が高く、自然な色合いとなり、タッチ感度がよく、強度や耐久性が高くなる傾向にあります。

 そして、11カ月間の補償がついたガラスコーティングもしてもらって(修理とのセット割引あり)修理完了となります。前述した通り、iPhoneの初期化をせずに修理をしたため、そして特にトラブルもなかったため、筆者のiPhone SE(第2世代)のデータはそのままでした。

iPhone修理iPhone修理 画面を修理する前(画像=左)と、修理した後(画像=右)

気になったことを質問してみた

 その他、スマホ修理について気になったことを箇条書き形式でまとめます。

Q スマートフォンの画面割れの場合「損傷具合」で修理費用は変わるのか?

A 修理業者による。スマホステーション(吉祥寺店)では、画面割れの場合、損傷具合で修理費用が変わることはない(交換する画面パネルの種類によって費用は変わる)。

Q スマホ修理業者の比較サイトと店舗での修理費用が異なるケースもある。その理由は?

A 修理費用は部品調達のコストや業者の経営方針によって逐一変動するが、複数の修理業者を比較した比較サイトでは、最新の情報に更新できていないものもある。そのため、街のスマホ修理店でスマートフォンを修理する際は、直接店舗に問い合わせてほしい。

Q Apple正規修理店や、ドコモショップなどのキャリアショップではなく、スマホステーション 吉祥寺店に修理に来るのはどんな人が多いか?

A データ消去せずに修理したい人。「さくっと見積もりを出してもらい、さくっと修理をしてもらいたい」と考えている人。たまに来られるのが「キャリアショップなどの携帯ショップに修理相談に行くと機種変更を強く勧められるが、それが苦手」という人。

Q iPhoneではどのモデルの修理依頼が多いか?

A iPhone 11シリーズ、iPhone SE(第2世代)が多い。最近はiPhone 12シリーズも増えている。やはり、iPhone価格上昇の影響で「1つのスマートフォンを長く使いたい」と考えている人が増えているのかもしれない。

Q 「データが消えてしまう(見られなくなる)ケース」には、どういったケースがあるか?

A 思った以上にスマートフォンの損傷が激しく、本体分解の負荷に耐え切れず起動ができなくなるケース。起動ができなくなると、その端末上でデータを見ることはできない。

Q 「見積もりだけで、修理に至らない」というケースではどういったものがあるか?

A 一度、街のスマホ修理店で修理をすると、メーカーやキャリアの保証サービスが受けられなくなる、修理自体ができなくなる可能性があることを説明して、ユーザーがそれを強く気にされると、修理に至らないときもある。

Q 店が混む月、空いている月などがあったら教えてほしい。

A あくまでも傾向だが、混む月は8月、空いている月は2月。8月に混むのは、やはり夏の行楽シーズンや長期休暇で外出した際、スマートフォンを壊してしまうケースが多くなるためなのかもしれない。

Q スマホステーション吉祥寺店は郵送修理にも対応しているが、どの都道府県・地域からの修理依頼が多いか?

A 日本全国、幅広い地域からご注文を頂いている。

Q 未成年のユーザーが来店しても修理受付可能か?

A 親権者から同意書をいただければ、お受けしている。

街のスマホ修理店、どんな人に合っているか?

 以上、iPhone修理の傍ら、街のスマホ修理店のメリットや注意点についてまとめました。最後に、「どういう人が街のスマホ修理店での修理に向いているか?」について整理します。

街のスマホ修理店が合っている人

  • 予約なしで、スマートフォンの修理対応を受けたい人
  • 修理時間、修理期間をなるべく短くしたい人
  • スマートフォンのデータはそのままで修理に出したい人
  • 「画面修理だけ」「背面修理だけ」と修理内容を取捨選択したい人
  • Appleの正規修理サービスにこだわらない人

 手軽に修理見積もりの問い合わせができ、修理内容によっては1時間もかからずに修理を終えられる。しかもデータはそのまま。こういった手軽さが支持されている街のスマホ修理店ですが、一度街のスマホ修理店で修理をすると、メーカーやキャリアの保証サービスが受けられなくなる、正規の修理を受けられなくなるといったリスクもあります。

 もし、ご自身が使っているスマートフォンに「AppleCare+for iPhone」などのメーカー保証サービス、ドコモの「ケータイ補償サービス」などのキャリアの保証サービスがついているようであれば、まずはApple正規修理店やキャリアショップに修理相談するのもいいでしょう。さまざまな選択肢の中から、スマートフォンの修理先を選んでいただければと思います。

著者プロフィール

キャリア端末補償

吉田裕紀

 長野県出身。2009年「株式会社ディ・ポップス」に入社。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどさまざまな通信キャリアを取り扱う携帯ショップ「TOP1」やY!mobileショップにて11年間携帯電話の販売に従事。

 現在はコンテンツマーケティング部署に所属。現場の経験を生かし、「携帯電話料金プランについて分かりやすい記事を書き、分かりやすく情報を発信する」をモットーに、日々売り場からの声や、最新の携帯電話に関する情報を収集し、記事の執筆にあたっている。

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