米Qualcomm Technologiesは1月6日(現地時間)、CES 2023で、衛星ネットワークを使ったメッセージングおよび緊急連絡サービス「Snapdragon Satellite」を発表した。まずは年内に一部地域で発売されるハイエンドプロセッサ「Snapdragon 8 Gen 2」搭載の次世代スマートフォンで利用可能にする計画だ。
利用するネットワークは米Iridium Communicationsが運用する低軌道衛星インターネットアクセス用衛星コンステレーションだ。Iridiumは、米AppleがiPhone 14で提供する衛星利用のSOS発信サービスで提携する米Globalstarと競合する企業だ。
Iridiumは発表文で「単一のスマートフォンメーカーを選ぶのではなく、Qualcommと提携することで、多様なスマートフォンブランドをサポートできる。将来的には他の消費者向け端末に拡大する可能性がある」と語った。
Snapdragon Satelliteは、緊急用のメッセージングだけでなく、SMSや「その他のメッセージングアプリ」もサポートする見込み。緊急時だけでなく、キャリアによるネットワークが提供されていない地域でのメッセージングにも利用できるということだ。
Iridiumの動画によると、日本も同社のネットワーク圏内のようだ。
スマートフォンだけでなく、ノートPC、タブレット、自動車、IoTデバイスなどでの利用にも対応する計画だ。
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