2022年に発売された「Xiaomi 12S Ultra」はライカとのコラボレーションによって、カメラ性能に大きく磨きをかけたスマートフォンとして注目された。日本でもシャープの「AQUOS R7」が発売され、中国では「VIVO X90 Pro+」「Xiaomi 13 Pro」といった1型のイメージセンサーを採用した機種が続々と出てきたのだ。
そのような中で、かつては「カメラフォン」の異名を持つ商品を展開していたOPPOから、満を持して発売されたのが「OPPO Find X6 Pro」だ。今回は中国向けモデルを手にする機会を得たので、レビューしたい。
なお、Find X6 Proは技適を取得していないため、総務省の特例制度を利用している。特例制度では、技適のない海外の端末に対し、所定の届け出を行うとWi-FiやBluetoothの通信が可能になる。
OPPO Find X6 Proは1型の大型センサーを採用したカメラ性能重視のスマートフォンだ。本体のスペックは以下の通り。
ディスプレイは近年のハイエンド端末らしく有機ELを採用。前作のFind X5と比較して、より自然な色が表現できるようになった。画面サイズは6.82型と大型の部類となる。サムスン製のE6 AMOLEDパネルを搭載し、画面解像度は2K+となっている。画面輝度もピーク時2500ニトとかなり高く、屋外でも利用しやすい。
プロセッサはSnapdragon 8 Gen 2を採用している。2023年のAndroid端末向けプロセッサとしては上位となり、高い処理性能はもちろん、カメラ性能の向上にも大きく寄与している。廉価モデルとなる「Find X6」ではMediaTekの「Dimensity 9200」が採用されており、こちらも高性能な仕上がりとなっている。
搭載メモリは12GBまたは16GBと必要十分だ。冷却性能も向上しており、プロセッサとの組み合わせもあって、長時間のゲームも問題なく遊べた。ストレージもUFS4.0規格の高速なものが採用されている。省電力ながら高速の伝送が可能になっており、仮想メモリなどを利用してもパフォーマンスの低下を抑えられているという。
OPPO Find X6 Proを使ってみると、最新ハイエンド機というのもあって動作にストレスは感じない。Snapdragon 8 Gen 2はかなり優秀なプロセッサなのか、本体の発熱も以前に比べて抑えられているように感じた。
例えばゲーム「原神」のような高負荷なコンテンツを1時間ほど続けてプレイしても、「熱い」と感じることは少なかった。優秀なプロセッサと高性能な冷却設計が織りなした結果といえる。
本体スピーカーには高音質なステレオスピーカーを採用。先代と異なり、本体上部に独立グリルを備えており、クリア感も備えたサウンドだ。音量が出るよりも「高音質での再生」に力を入れているようだ。
バッテリー持ちについても前作のFind X5からは体感的に大きく向上している。2022年に評価の高かったXiaomi 12S Ultraなどと同等かそれ以上の持ちともいえる。加えて、独自の制御チップによる充電制御や100Wの高速充電、50Wのワイヤレス充電と10Wのリバースチャージにも対応している。
Find X6 Proでは100Wの充電に対応している。Xiaomiの120Wをはじめ、中国メーカーでは超急速充電技術も大きくアピールしている。もちろん、急速充電に対応した充電器も付属する。
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