中国OPPOはAndroid 12搭載スマートフォン「OPPO Find X5 Pro」を海外市場向けに発表した。ハッセルブラッド(HASSELBLAD)と共同開発したカメラを搭載する。欧州市場向けの価格は1299ユーロ(約16万6500円)。スタンダードモデルの「Find X5」(999ユーロ、約12万8000円)も同時に発表している。
Find X5 Proは、2021年発売のFind X3 Proの後継機となるOPPOのフラグシップモデル。ハッセルブラッドとのコラボに加えて、OPPO独自開発のプロセッサ「MariSiriconX」を初めて搭載し、カメラ性能の底上げを図っている。
Find X5 Proはハード・ソフトの改善により、カメラの基本性能を大幅に高めている。特に低照度での撮影性能を大幅に向上させている。OPPOによると、夜の住宅街程度の明るさ(5ルクス)において、動き回る熱帯魚のような被写体を4K動画で撮影できるという。
背面カメラは広角、110度の超広角、望遠のトリプルカメラ構成。望遠カメラは13MPで、5倍ハイブリッドズームと20倍デジタルズームに対応する。
広角・超広角の両レンズはどちらもソニー製の50MPイメージセンサーIMX766を搭載する。手ブレ補正は“デジタル一眼カメラレベル”という「5軸手ブレ補正」を搭載。レンズとボディーの双方でブレを強力に補正する。色温度センサーも13チャネルの検出に対応するセンサーに更新し、光がほとんど無い空間でも正確な色味を検出できるとしている。
旧世代モデルのFind X3 Proと同様に10ビットカラー(10億色)での静止画撮影をサポート。動画撮影ではHDR10+をサポートし、Log撮影(より広い「色域」「ダイナミックレンジ」「階調」の映像情報を記録できる形式)にも対応する。
インカメラはソニー製のIMX709センサーを搭載。撮影画角は広角80度で、複数人でセルフィーを撮るときには、画角を広角90度に自動で切り替える機能を備えている。
OPPOのスマートフォンとして初めてカメラメーカーのハッセルブラッドと共同開発しており、背面にはOPPOロゴと並んでHASSELBLADロゴが印刷されている。
ハッセルブラッドは画質監修やカメラUI(ユーザーインタフェース)の監修を実施している。写真の印象を変えるフィルター機能もハッセルブラッド監修のフィルターが搭載される。また、シャッター音はハッセルブラッドのデジタル一眼カメラと同じ音が鳴るようになっている。
Find X5 Proが搭載するOPPO独自開発のチップ「MariSillicon X」は、6nm設計のイメージングプロセッサで、AI演算を処理するNPUと、カメラで撮影した画像を処理するISP、メモリサブシステムを包含する。
NPUはAIベースのノイズ処理を4K動画にリアルタイムで適用できる処理能力を備えており、暗所での画質向上に貢献している。NPUの処理能力は18TOPS(1秒間に18兆回のAI演算が可能)で、iPhone 13シリーズが搭載するA15 Bionicの処理能力(15.8TOPS)を上回っている。
ディスプレイは6.7型の有機EL(LTPO AMOLED)を搭載。解像度はWQHD+。色再現性はDisplay P3規格に準拠し、HDR10+をサポート。ピーク輝度は1300ニト。1Hz〜120Hzの可変リフレッシュレートに対応する。
スマートフォン向けディスプレイの認証機関DisplayMateでは最上位のA+を取得するなど、スマートフォンで搭載されるディスプレイとしては最高水準の性能を有しているという。今回、低輝度で表示した際の色再現性が改善されており、暗い屋内で画面を暗くした際も、色味をしっかりと表現可能としている。
ディスプレイ形状はFind X3 Proを踏襲し、側面が湾曲したカーブディスプレイを採用。生体認証機能は、ディスプレイ内蔵型の光学式指紋センサーを搭載する。
側面がインカメラはパンチホール型で、画質を優先したためか、“ディスプレイ下インカメラ”ではない一般的なインカメラとなっている。
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