多様なニーズに応えていきたいドコモだが、現状では、ドコモの回線を子会社のNTTコミュニケーションズに貸し出し、OCN モバイル ONEのサービスブランドで提供しているため、吸収合併の理由としてドコモが挙げている、営業体制や開発力の経営資源の強化、それに意思決定の迅速化がダイレクトかつタイムリーに反映されづらい。
だからこそ、ドコモがNTTレゾナントの吸収合併や、OCNモバイル ONEを直接運営することも、irumoを提供する上で大きなアドバンテージとなるのだ。
ドコモのコンシューマー向け営業戦略のもとで経営方針を統一し、意思決定の迅速化を図ることで、多様なニーズに応える料金、サービスの提供と、顧客基盤の拡大を加速させるには、OCN モバイル ONEをこのままMVNOとして残しておくよりも、ドコモが直接提供するサービスブランドとした方が効率がいいと考えたわけだ。
そうすることで、irumoはMVNOではなく、ドコモMNO回線で直接提供できるようになり、ドコモがNTTコミュニケーションズに帯域を貸し出し、それをコムがドコモに卸すという“いびつな構造”となっているOCN モバイル ONEとは全くの別物として扱えることになる。
ただし、irumoは「低廉な料金を実現すべく」(山本氏)、ドコモメール(月330円)がオプションという扱いになる。低廉であるがゆえに、ドコモ設備内でのネットワーク混雑時に他の料金プランよりも先にirumoの通信速度が制限(通信制御)されるのも、他の料金プランとの細かい違いの1つだ。
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OCN モバイル ONEは“ドコモのサブブランド”になるのか? レゾナント合併後の将来像を予測するCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.