「Disney+」「Hulu」のセットプラン登場 月額1490円で個別契約より約26%安く 日本版アプリは統合せず

» 2023年07月12日 04時00分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 ウォルト・ディズニー・ジャパンとHJホールディングスは2023年7月12日、定額制動画配信サービス「Disney+」「Hulu」をお得に楽しめるセットプランの提供を開始した。

 セットプランの料金は月額1490円(税込み、以下同)で、Disney+(月額990円、年額9900円)とHulu(月額1026円)を個別に契約するよりも約26%安いという。

ディズニープラス DisneyPlus Hulu セット料金 動画 サブスク 「Disney+」「Hulu」のセットプラン

 HJHD広報は「国内で定額制動画配信サービスの市場が拡大していく中で、世界と日本の幅広いエンタテインメント・コンテンツを魅力的な価格で提供すべく、セットプランの提供に至った」と理由を説明する。

 セットプランについて、ニュースリリースでは「Huluが配信する、「世界の果てまでイッテ Q!」「キングダム 2 遥かなる大地へ」「3年A組 今から皆さんは、人質です」などの人気作品から、Disney+が独占配信する「アナと雪の女王」「アラジン」「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」までをお得に楽しめる」と紹介されている。

ディズニープラス DisneyPlus Hulu セット料金 動画 サブスク ニュースリリース

 セットプランの提供開始を前にウォルト・ディズニー・ジャパンと日本テレビホールディングスは、2022年3月10日に戦略的協業で合意したと発表していた。ドラマ、アニメーション、バラエティ番組など、両社によるコンテンツの共同制作や、両社が持つコンテンツ資産を各プラットフォーム上で活用する協業体制の構築などを目的としていた。

 ITmedia Mobileでは「Disney+とHuluの日本版Twitterアカウントが7月10日に互いをフォローした」件を伝えたが、セットプランの提供に向けたアピールだったようだ。両サービスが統合するのではないか? と予測したが、日本版アプリが統合することはなかった。

 その理由は日本と海外とでHuluの扱いが異なる点や、Disney+とHuluのコンテンツの違いにあるようだ。

 日本版のHuluは日本テレビ放送網子会社のHJHDが提供している。海外では米Walt Disney Companyと米Comcastが7対3の比率でHuluの権利を持っていたが、2019年5月14日にWalt Disneyが完全な運営支配権を獲得した。ただ、この契約に日本は含まれておらず、今回のセットプランとも直接関係するものではない。

ディズニープラス DisneyPlus Hulu セット料金 動画 サブスク 2019年にWalt Disney CompanyとComcastが発出したニュースリリース

 コンテンツもDisney+がディズニー作品を中心に取りそろえるのに対し、日本版Huluは日本テレビ系のドラマやバラエティー番組を配信している。仮に互いのアプリを結合させてしまうと、Disney+で日テレ番組が視聴できるかもしれない。1つのアプリから双方のコンテンツへアクセスできるようになり利便性が向上する一方で、ユーザーにとって分かりづらいサービスになりかねない。

 だからこそ、今回はアプリの結合という形ではなく、あくまでアプリは個別に存続させ、セットプランという分かりやすい形を取ったのだと思われる。

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