変化が乏しい「OPPO Reno9 A」が先代より130%売れているワケ 貫いた開発思想に迫る(2/3 ページ)

» 2023年08月10日 10時26分 公開
[石野純也ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

実は背面素材をガラスに変更して耐傷性が向上

―― 先ほどOPPO Glowをガラスにしたというお話がありましたが、その利点はどこにあるのでしょうか。Reno7 Aもデザイン的にはよかったので、ガラスにするメリットを教えてください。

齋藤氏 Reno7 Aから長くご利用いただけるよう、システム劣化防止機能を入れています。同じようにReno9 Aも長くご利用いただきたい。前モデルはポリカーボネートでしたが、ガラスにすることで耐傷性が上がり、擦れに強くなります。結果、長くご利用いただいたあとでも、買ったときのままご利用いただけます。

OPPO Reno9 A パッと見だと気付きにくいが、背面の素材がReno7 Aのポリカーボネートからガラスに変更されている

―― どちらかというと、ポリカーボネートの方が割れにくい印象もありますが。

齋藤氏 確かに割れはありませんが、強度的にはガラスの方がポリカーボネートより強い。ポリカーボネートだと傷がつくと白くなってしまったりするのですが、そういった傷はガラスだとつきにくくなります。

―― その意味では、長く使えるというReno7 Aからのコンセプトがよかったということですね。

齋藤氏 ご購入いただいた方にインタビューをしたり、アンケートを取ったりしましたが、長く使えるから選んだという項目は価格より上に来ていました。お客さまには大変ご好評だったと思います。

―― これは、1台のスマホを使う期間が長くなっていることと関係しているのでしょうか。

齋藤氏 今だと7割ぐらいが3年以上で、それ以上の方も多くいます。壊れるまで使うという方もいます。そのような方々が長く使っても動作が遅くならないシステム劣化防止機能は、ご評価いただけています。

何があっても価格は上げるべきではないと判断

―― 直販価格を見ると、2000円値上げにはなっていますが、大枠での価格は変わっていません。スペックアップはありませんが、円安や物価高が進む中、価格を維持すること自体が難しかったのではないでしょうか。

齋藤氏 プロダクトの観点で申し上げると、OPPOはグローバルメーカーで、部材の調達にはスケールメリットを生かせます。物価高や半導体不足はありましたが、その中でも安定して調達ができ、かつコストもグローバルのスケールメリットで抑えられました。

河野氏 がんばっています(笑)。価格を上げるという選択肢は当然、ありました。為替が20%ぐらい違いますからね。その分、20%上乗せしてもいいのではという議論はありました。しかしながら、Reno Aシリーズはそもそもミッドレンジモデルで、2年前までは3万円台で販売していました。そのため、4万円台のスマホとしてまず価格設定をして、最初の話に戻りますが、どういう方が使うのかを想定しました。

 その想定をしたとき、何があっても価格は上げるべきではないという判断になりました。2000円上がっていますが(笑)、為替の20%を反映すると、値上げ幅は7000円、8000円になってしまいます。

 もう1つ、徹底的なコストダウンを至るところで図っています。経営的な話で言えば、グローバル企業はグローバル全体でどれだけ利益を取れるかと考えるのが一般的ですが、私たちはそのリージョンごとに利益を出すことをやっています。グローバルのサプライチェーンで価格を吸収するのは1つですが、他にも財務的に金融機関と協力しながら、為替変動に左右されない仕組みを一緒に考えながら導入するといったことも当然やっています。

 また、基本的にはどのメーカーも新機種を出す前にモックは100種類以上、場合によっては150種類以上作って、その中から選んでいると思います。そのもの自体のコストはたかがしれていますが、人件費や時間がものすごくかかる。そこで今回は、そういうことをやめ、間接的なコストも徹底的に詰めました。余計なことをせず、なおかつ価格を抑えるということをやっています。

―― モックなしで、製品ができるものなのでしょうか。Reno7 Aというベースがあったからでしょうか。

河野氏 ボディーはReno7 Aと比較するとコンマ数mm単位で変わっているのでケースをそのまま使うことはできませんが、見た目はあまり変わっていないので、そういった経営判断をしました。ただし、モデル名と中身が変わっているので、技適などは全て取り直しになっています。そういうところも、同じで済めばいいのですが(笑)。

齋藤氏 ただし、ソフトウェアは、新機能を搭載するための開発を行っています。サクサク感を上げる新機能(Dynamic Computing Engine)を追加したりしながら、コストを下げています。

河野氏 かけないところは徹底的にかけないという方針ですね。

―― この新機能は、アップデートで過去のReno Aシリーズでも使えるようになるのでしょうか。

齋藤氏 されます。ただし、Reno9 Aはメモリが8GBと多い分、より快適に使えます。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年04月11日 更新
  1. 廉価モデル「Pixel 10a」「iPhone 17e」を比較 価格とスペックに“決定的な差”あり (2026年04月10日)
  2. 値上げの結論を出したソフトバンク なぜ一部プランで“月額1万円超え”に? (2026年04月10日)
  3. 「iPhone 17/17e/16/16e」どれを買う? キャリア価格を徹底比較、MNPならiPhone 17を選ぶべき理由 (2026年04月09日)
  4. ソフトバンクとY!mobile、既存プランを値上げ 6月から順次 「安定した通信を提供するため」 (2026年04月10日)
  5. Googleの「Gemini for Home」が日本語に対応 日本でも早期アクセスの受付を開始 (2026年04月09日)
  6. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  7. 新生活需要で「iPhone SE(第3世代)」が人気、買い取りは「iPhone 13」が上位 ゲオの3月ランキング (2026年04月09日)
  8. Android 15搭載11.97型タブレット「アイリスオーヤマ 12型タブレット TM12E2W74-AZ1B」が19%オフの2万3800円に (2026年04月08日)
  9. ソフトバンク値上げの背景に「通信品質維持の限界点」 Y!mobileは収益重視で改定、LINEMOは据え置き (2026年04月10日)
  10. IIJmioで10〜25GBが「1年で3倍」に急増した理由 フルMVNOは音声よりも「マルチキャリア化」を重視 (2026年04月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年