日本のiPhoneは世界38の国/地域でほぼ最安 MM総研が調査

» 2023年09月21日 16時30分 公開

 MM総研は、9月21日に世界38の国/地域を対象としたiPhone販売価格の調査結果を発表した。対象モデルはiPhone 15(128GB)、iPhone 15 Plus(256GB)、iPhone 15 Pro(512GB)、iPhone 15 Pro Max(1TB)、iPhone 14(128GB)、iPhone SE(第3世代)(64GB)の計6モデルで、比較分析はApple Store直販価格に各国通貨と円の為替レートを用いた円換算ベースの金額で行っている。

 iPhone 15の販売価格は12万4800円で、最安は中国の12万2429円で日本は2番目に安い。3番目は香港の13万170円、4番目は米国の13万2731円、5番目は台湾の13万5909円で、日本以外の平均は15万3518円となる。iPhone 15 Plusは15万4800円、iPhone 15 Pro20万4800円、iPhone 15 Pro Maxは24万9800円で日本が最安となり、シリーズ4モデル中3モデルが最安となった。

MM総研 世界のiPhone 15 シリーズ販売価格(2023年9月時点)

 iPhone 15シリーズの発売時価格とiPhone 14シリーズの発売時価格を比較して値上(値下)率を算出したところ、日本ではiPhone 15/15 Plusが5000円、iPhone 15 Pro/15 Pro Maxが1万円高くなった。一方、米国の現地販売価格はiPhone 15が829ドルとiPhone 14から据え置きとなっている。

 iPhone 15シリーズの発売に伴い、iPhone 14は世界各国で値下げが行われ、日本は11万2800円とiPhone 15発売前の11万9800円から7000円の値下げで2番目の安さとなった。iPhone SE(第3世代)は変化が見られず、6万2800円で最安となっている。

MM総研 世界のiPhone 14 の販売価格
MM総研 世界のiPhone SE(第3世代)の販売価格

 国や地域で異なる通貨や価格設定となるが、iPhoneの購入のしやすさを比較するため、iPhone 15の価格が年間の平均賃金に占める比率を「iPhone指数」として算出した。日本のPhone指数は2.76%で22番目と下位にランクされ、最も低いのはスイスで0.91%、最も高いのはインドで40.70%となる。

MM総研 iPhone指数(平均賃金に占めるiPhone 15の価格)

 2013年発売のiPhone 5s以降のナンバリングモデルで、日本と米国での発売時価格とiPhone指数をまとめたところ、日本の価格はiPhone 5s(7万5390円)からiPhone 15(12万4800円)で約4万9400円、比率で65.5%上昇。米国ではiPhone 5s(7万321円)からiPhone 15(13万2994円)で約6万2700円、比率で89.1%上昇した。iPhone指数をみると日本はiPhone 5s(1.82%)からiPhone 15(2.76%)で0.94ポイント上昇、米国はiPhone 5s(1.04%)からiPhone 15(1.17%)で0.13ポイント上昇している。

MM総研 日米の歴代iPhone発売時価格とiPhone指数の推移

 日本のiPhone価格は世界38の国/地域の中で最安水準であるが、平均賃金を加味したiPhone指数は22番目と下位にランクされる。日本はiPhoneシェアが40%以上に属するiPhone人気が高い国であるが、ドル円相場の円安が進行した場合はiPhoneの価格がさらに上昇することも危惧され、同社は価格の変動に応じてシェアにも影響を及ぼす可能性があると指摘している。

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